確実に情報流出を防ぐクライアント管理はこれだ!:運用管理ツールで何ができるのか(5/5 ページ)
運用管理というとサーバとネットワークの管理に目が行きがちだが、昨今問題になっているセキュリティ管理においては、サーバだけでなくクライアントを管理する必要性がある。ほかにも、業務アプリケーションのバージョンアップ時など、クライアントに対する作業を簡略化するツールとして、運用管理ツールを使うケースを見てみよう。
異なるクライアント環境に対応できる
配布先をグループ化し、グループ単位に異なるアプリケーションを設定して配布できる機能も必要だ。例えば、Windows 2000とWindows XPでアプリケーショングループを分ける。こうすることで、環境によってアプリケーションのファイルが異なる場合や、設定内容が異なる場合に作業を自動化できる。
画面に対して自動応答するスクリプトやレコーダ機能も必要だ。この機能を使えば、配布と合わせ、クライアント側でインストーラなどを起動し、ユーザーが操作せずにインストールやリブートすることができる(図4)。
確実な転送とリカバリ機能を備える
配布する前にクライアントのハードディスクの空き領域を確認し、足りない場合は配布しないなど、アプリケーション配布とインストールの失敗によってアプリケーションが正常に動作しないようになることを防ぐ機能も必要だ。このような場合、管理者に状況を通知し、アプリケーション再配布ができるように対処を促す機能も必要になるだろう。
ここでは、セキュリティ管理と業務アプリケーションの配布を例にクライアント管理の状況を紹介したが、これ以外にも各クライアント機にインストールされているソフトウェアのライセンス状況を調査/管理する資産管理などもクライアントの運用管理の一部だ。クライアントもシステムの一部である以上、その管理はシステム全体を安定して稼働させるために欠かせない。クライアントはサーバと比較してシステム内に存在する数も多く、また環境もさまざまであるため、運用管理ツールを利用して自動化しないと手に負えない。システムを安定稼働させるためにも、クライアント管理は重要なポイントになる。
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