システムの安定稼働の「3カ条」:運用管理ツールで何ができるのか(5/5 ページ)
運用管理ツールを利用してシステム運用を行う際、安定稼働を実現させるために押さえるぺきポイントがいくつかある。今回は、JP1を例に業務システム運用の際にポイントとなるデータベースサーバの管理と、SAP R/3との連携を行う場合のポイントなどを紹介しよう。
その3:分散されている実行サーバ業務を集中管理する
業務内容が多様化し、急増する新規ビジネスに対応しているうちに、気が付くと業務ごとに別々の管理サーバが設けられ、管理業務に支障をきたすことがある。管理者は常に複数のサーバの状況を把握し続ける必要があり、負担は増加する一方だ。こんなときに役立つのが、JP1/AJS2 - Web Operation Assistantによる管理画面の集約化だ。
業務の実行状況を効率的に監視する
JP1/AJS2では、複数の業務管理サーバの業務状況をWebブラウザによって一覧表示できる。業務管理サーバの数が増えても、1つのWebブラウザで一元管理できるため、効率よい監視が可能だ。
また、業務の中で重要なものだけに絞り込んで監視するなど、各業務管理サーバの状況を目的に応じて横断的に監視することもできる。複数の業務に対して、即時実行や実行中止、異常終了時のジョブの再実行といった一括操作も行える。
通信のセキュリティについて検討する
分散しているサーバの情報はWeb環境で通信されるため、セキュリテイ面の配慮が必要になる。JP1/AJS2 - Web Operation Assistantは、Webブラウザとの間でSSLによる暗号化通信を行うため、データ転送中に情報が盗まれる心配はない。
業務システムは単一のサーバで構成されるのではなく、複数のサーバから構成される場合がほとんどだ。また、日常の業務も1つの業務システムを利用すればよいわけではなく、複数のシステムを利用してはじめて1つの業務として成り立つ場合も多い。
このため、企業内に存在するシステムすべてが安定して動作していないと、企業の業務が成り立たなくなってしまう。システム運用管理者の責任は非常に重要なものとなっているといえるだろう。この重要な仕事を手伝ってくれるのが、運用管理ツールだ。運用管理ツールを利用することで、業務システムをスムーズに稼働させ、業務を滞りなく進めることができるようになるはずだ。
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