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日本市場で求められるデータベース機能を挙げてみる進化する!データベーステクノロジー(2/4 ページ)

24時間365日の連続稼働、最新技術への対応、高い信頼性と運用性、サポート力、低コストという5つの特徴を掲げる日立製作所の「HiRDB」。メインフレームで培われた信頼性と拡張性は、国内で高い評価を得ている。2005年3月に発売された最新版「HiRDB Version 7.2」では、コンプライアンス対応のコンテンツ管理を見据えたセキュリティ機能、ディスクアレイシステムと連携したディザスタリカバリ機能、ポリシーに従った自律運用など、3つのポイントを中心にバージョンアップが図られている。

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高速な遠距離バックアップを可能にしたハイブリッド転送

 データベースのWORM機能と並んで新機能の目玉となっているのが、ディザスタリカバリ対応機能である。データ消失ゼロを目指すHiRDBでは、これまでもシステム全体が致命的損害を受ける災害対策を目的とし、遠隔地にレプリケーション構成のバックアップシステムを配置するディザスタリカバリに対応していた。しかし、データの消失を防止するために、メインシステムとバックアップシステムとの間で同期転送を行うと、両者の距離が離れれば離れるほどデータ転送速度が低下し、システム全体のパフォーマンスが悪くなるという欠点がある。一方で、パフォーマンスを重視するために非同期転送を行うと、データ消失の危険性は防ぎきれない。

 そこでHiRDBが採用したのが、日立と東京大学が共同開発したハイブリッド転送方式である。これは、日立のディスクアレイシステム「SANRISE」に搭載されているTrueCopyというレプリケーション機能とHiRDBを連携させ、データベースのボリュームは非同期転送、データベースの更新ログは同期転送するというもの。更新ログはデータベースの障害発生時などの復旧に使うデータであり、これが正しく保管されていれば、データベース自体が破損しても、復旧が可能になる。更新ログのデータサイズは小さいため、同期転送しても全体のパフォーマンスに与える影響は少ない。このため、ハイブリッド転送方式では、パフォーマンスをほとんど落とすことなく(非同期転送の約90%)、データの消失を確実に防止するという。


同期、非同期、ハイブリッドのデータ書き込みシーケンス

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