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新人技術者は「資格」にいかに臨むべきか顧客満足度ナンバーワンSEの条件〜新人編(1/2 ページ)

本当に資格って役に立つの?  数あるIT系資格のどれを取得すればいいの?  技術者にとって、新人のころがもっとも「資格のための勉強」がしやすい時期だ。さて、資格をとれば一人前の技術者として認められるのだろうか。

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 本当に資格って役に立つの?  数あるIT系資格のどれを取得すればいいの?  技術者にとって、新人のころがもっとも「資格のための勉強」がしやすい時期。さて、資格をとれば一人前の技術者として認められるのだろうか。新人技術者は、資格に対し、どのように挑戦すればいいのだろうか。

経験年数と資格の評価

 IT業界でもっとも使われている技術者の能力を測る尺度には、経験年数がある。中途採用の募集要項では、プログラマー経験3年以上、プロジェクトマネジャー歴5年以上という条件が提示されることがある。経験何年というので、業界の中ではなんとなく技術者の「能力」が予測できるのだ。とはいえ、もちろんこれは絶対的な尺度ではない。同じプログラマー経験年数であっても、その中身はさまざまだ。

 例えば、詳細設計書に従ってVisual Basicで画面ばかりをたくさん作ってきた、ユーザーからの要求をフローチャートに起こしセキュリティに配慮しながらJavaでコーディングを行った、デバイスドライバの開発でハードやOSのAPI(Application Program Interface)を調査しながらプログラムを書いていた、というそれぞれ異なる経験をした3人がいた場合、同じ「プログラマー経験3年」でも、身に付いているスキルは大きく異なるだろう。そのため、年数は目安にすぎず、その時間の中で具体的かつ詳細にどんな作業をどういう立場で行ってきたかが、問われることになる。

 経験年数以外に技術者の能力を客観的に判断する材料には「資格」あるいは「認定試験の合格」がある。IT分野で技術的な仕事を行う際に、一部の電気端末を扱う仕事を除けば、資格を持っていなければできないものは少ない。特に、システムやソフトウェア開発において必須となる資格は存在しない。

 とはいえ、世の中にはIT関連の資格がたくさん存在する。それらを取得することは、自らの技術的な実力を示す1つの方法となるのは確かである。即戦力的な評価をするならば、どういう仕事をどういう立場でどれくらいの期間実施してきたかという、「経験年数の詳細」のほうが理解されやすい。これに対して資格や認定試験の合格は、「最低限その資格分野の知識をもっている」ことを証明する。エントリーレベルの資格であればなおさら、その技術を使いこなせる能力をもっているとは判断されない。

 そうすると、上位、あるいは高度な資格を取得していなければ意味がないのだろうか。エントリーレベルの資格であっても、それをもっていることで「技術に対し勉強する意欲を持っている」という評価を得られることが多い。人間としての積極性は、将来性を買われる新人技術者には大きなメリットとなるため、エントリーレベルの資格は勉強のしやすい新人のうちにぜひとも挑戦しておくべきであろう。

狙うべき資格を検討する

 エルピーアイジャパン、サン・マイクロシステムズ、日本オラクルが共同で取り組んでいる技術者育成のプログラムに「トリプルクラウン」というのがある。これは、プラットフォームの資格であるLPIC Level 1(Linux)、プログラム言語のSJC-A(Java)、データベース管理のORACLE MASTER Bronzeという3つの資格取得を支援するものだ。どれも最近のシステム開発現場ではごくごく普通に登場する技術なので、新人技術者はまずはこのあたりから攻めてみるのがいいだろう。

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