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「ジャイアンじゃないよ、シャイアンだよ!」女性システム管理者の憂鬱(3/4 ページ)

システム管理者にとってストレージの管理はやっかいな作業の1つだ。この連載では、某通信系企業の美人システム管理者が襲われたバックアップトラブルを紹介していこう。

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 一瞬、システム管理者を悩ませる黄色いセーターのいじめっ子が頭に浮かぶ。違う。それじゃない。

 「ジャイアンじゃなくて、シャ・イ・ア・ン。上海のシャ。それだと今のメーカー名に変わる前のバージョンだからかなり古い。一応、バージョン合わせてやってみようかと思っている」と伝えた。たまたま手元にも同じバージョンがあり、別のサーバにそのバージョンをインストールして問題のDATが読めるか確認してみたが、残念、やはりだめだった。

 なぜ、向こうのDATドライブなら読めるのだろう? 土、日のためソフトメーカーのサポートセンターにも問い合わせもできない。データ量から見て、土曜日の夜のうちにリストアを行わないと、月曜日の始業までに動作確認が間に合わない。もうすでにあたりは暗くなり始めている。わたしは意を決して、再度向こうの担当者に連絡をした。

わたし:「バージョンを合わせてもダメだった。残された方法は、そのDATドライブでリストアするしかない」

 向こうの担当者もこちらからの連絡を待っていていた。「分かった、今からタクシーでこのDATドライブを運んでいくから」

 既に心は決まっていたかのような返事が戻ってきた。同じ都内ではあったが、向こうの担当者は既にすべての作業が終わっている。そんな中、1時間も移動に時間のかかるこちらのビルまでDATドライブを運んでもらうのは非常に心苦しかった。しかし、もうそれが残された最後の手段だった。

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