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まず、間違いだらけの電源環境をチェックしよう備えは万全? サーバの災害対策(2/4 ページ)

コンピュータが企業の業務にとって欠かせないものになった現在、障害によってコンピュータが停止してしまうと、大きな損害が発生することある。「障害でも止まらない」または「障害発生時は最小限のダウンタイムでとどめる]ための対策はちゃんとしているだろうか? また、一言に「障害/災害対策」といっても大規模なものから身近なものまでさまざまだ。今回はコンピュータの障害でもっとも身近かつよく発生するだろう「電源トラブル」について考えてみよう。

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単一障害点をなくす二重化電源の使い方とは?

 単一障害点を減らすという意味では、図2のように二重化電源のそれぞれを別のブレーカーから取るのが正しい。この場合、もちろん主幹電源のトラブルはサーバダウンにつながるが、それでも個々の系統の電源が切れてもサーバは動き続けることができる。オフィス停電が発生する可能性がある環境では、このように接続することで障害を回避できるだろう。笑えない話として、フォールトトレラント・コンピュータの電源が単一のコンセントから取られていたということもある。


図2 異なるブレーカーから電源を取ることで、停電によるサーバダウンのリスクは軽減できる

 同様に、図3のようなUPSの使い方も間違いである。この場合も、せっかくのデュアル電源なのに、1台のUPSに集約されてしまったことで、ここが単一障害点となっている。UPSを複数台導入するのが望ましいが、コストとのトレードオフとなるため、「電源ユニットの障害からシステムを保護するだけにとどめる」という運用方針があり、管理者がそれを理解しているのであれば、UPSを1台で済ませることも意味がある。しかし、単一障害点をなくすという観点からは、当然UPSは2台用意すべきである。運用方針と、それによって何が保護され、何が保護されないのかを明確にしてから構成すべきなのだ。


図3 図1と同様に、このようなUPS の利用方法も効果的とは言えない

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