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対策不備は会社の信用問題。Windowsセキュリティアップデート術良い管理者 悪い管理者 普通の管理者(4/6 ページ)

ウイルスやワームなど悪意をウイルスやワームなど悪意を持ったソフトウェア「マルウェア(Malware)」。広義には、パスワードを聞き出したり、詐称する行為も含まれる。マルウェアによって、日常の業務遂行を妨害されるだけでなく、個人情報や機密情報の流出によって、会社の信用問題、社会問題に発展することさえある。今回は、マルウェアを防ぐための第一歩とも言える「Windows セキュリティアップデート」について考える。

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普通のシステム管理者

各クライアントでWindows アップデートの自動更新。
しかし、大量のマシンをそれぞれ設定するのは大変……

 〔普通のシステム管理者・山本一郎〕は悩んでいた。セキュリティアップデートの重要性は十分理解しているつもりであるが、どこから手をつけてよいか分からなかった。

 いままでは、湊映像のコンピュータは10 台を越えることがなかったのだ。ところが、ここ1年ほどで急激にコンピュータも増え、どうやって管理してよいか、さっぱり見当が付かなくなった。ここ10 年間は古い設備をだましだまし使っていたから、とうに、保守部品すら製造中止になってしまった機材も多かった。それが急にIT 関連の予算が大幅に増えて最新の設備が使えるようになった。そんなわけで、年々進化を遂げる最新機材を購入できさえすれば、管理が楽になると思っていたのだ。

 ところが、新たにシステムを買い足そうとしてもネットワーク侵入防止機構やネットワークウイルス防止といったセキュリティ製品があふれている。そのうえ個人情報保護法がらみで各社から様々な製品が発表されているものだから、何をどのように使っていたらよいのか分からない。

 一郎はコンピュータ自体は嫌いではなかった。なんといってもインターネットを使えばマイナーな映画の情報であっても以前より、ずっと入手が楽になっている。そのころからマイナー映画のデータベースも自分で作り充実していたので、版権管理データベース開発は趣味の延長という具合でさほど困難ではなかったのだ。

 ところが、セキュリティに関しては、一郎がしばらく見ないうちにすっかりと、様変わりしていたのである。外部との接続はファイアウォールがらみで設定も複雑そうで、自分の手に負えそうもないので、業者に丸投げしてしまった。保守メンテナンス契約も結んだ。

 しかし、クライアントPCのセキュリティアップデートに関しては、社内の組織変更に伴って柔軟に対応しなければならないし、緊急対応が発生することも考慮すると、すべてを業者にオンブにダッコというわけにはいかないように思えた。そこで、社内環境については、地道にコツコツと勉強することにした。

 その結果、どうやら、Window XPでは自動的にアップデートする仕組みが装備されていることが分かった。Windows Updateを構成するには、クライアント側で自動更新を構成すれば完了しそうだ。

 しかし、100台近くあるクライアントPCすべてを、1台ずつ設定していくのは気が重い作業だった。どうも、現実には、映画に出てくるハッカーのようにはいかないようだ。

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