Montecitoの導入事例が各ベンダーから続々発表
インテルからItanium 2 プロセッサ9000番台が発表されたことに伴い、各ベンダーからも早速導入事例が発表され始めた。富士通と日本SGIは、計算科学研究センターの事例を公開している。
インテルからItanium 2 プロセッサ9000番台(開発コードネーム:Montecito)が発表されたことに伴い、各ベンダーからも早速導入事例が発表され始めた。
富士通および日本SGIからは、大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 岡崎共通研究施設計算科学研究センターが7月1日から運用を開始している新スーパーコンピュータシステム「超高速分子シミュレータ」がそれにあたる。
超高速分子シミュレータは、分子動力学計算などの高並列ジョブを扱う「密結合演算サーバサブシステム」と、大規模・高精度の量子化学計算を行う「高速I/O演算サーバサブシステム」などから構成され、密結合演算サーバサブシステムが富士通の「PRIMEQUEST」が10ノード(640CPUコア)、高速I/O演算サーバサブシステムが日本SGIの「SGI Altix 4700シリーズ」でこちらも640CPUコアとなっている。
理論ピーク性能はそれぞれのサブシステムで4TFLOPSの計8TFLOPS。メモリ容量は10.5Tバイト、ディスク容量は160Tバイトに達しており、2000年に運用を開始した旧システムに比べ、14倍以上の演算性能を実現している。なおOSは、SUSE LINUX Enterprise Server 9。
一方NECは、デュアルコア インテル Itanium 2 9000番台を最大32個(64プロセッサコア)搭載可能で、理論ピーク性能で従来の2倍程度となる409GFLOPSまでパフォーマンスを高めたスカラサーバ「TX7/i9610」を発表、先行ユーザーとして東北大学情報シナジーセンターに3台納入したことを明らかにしている。同サーバでは、NECが新規に開発した「A3チップセット」によって、メモリバンド幅を従来に比べ4倍に拡大されているのが特徴。
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