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第3回:マシンルームにある落とし穴をチェックする備えは万全? サーバの災害対策(3/4 ページ)

サーバにとって居心地が良いのはオフィスよりもマシンルームである。だが、マシンルームを過信してはいないだろうか。例えば、セキュリティを重視して地下に設置されたマシンルーム。そこが局地的な豪雨に見舞われて水没し、すべてのデータを失ったという泣くに泣けない事例もある。安全に思えるマシンルームであっても、危険が潜んでいないとは限らないのだ。

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Check Point 9:機器の配置は分かりやすいか?

 サーバの集約度が高く、かつ複数のサーバを管理する必要のあるマシンルームでは、その分かりにくさが災害を引き起こしかねない。例えば、KVMスイッチ。概念を簡単に示すために図1のような構成になっていたとしよう。


図1 KVMスイッチのポジションとサーバの位置が物理的に一致していないと、予期せぬディザスタに見舞われることがある

 このように、KVMスイッチのポジションとサーバの位置が物理的に一致していないと、予期せぬディザスタに見舞われることがある。例えば、KVMスイッチで2番のサーバを操作しており、電源を落とすためにシャットダウンしたとする。ところが、KVMスイッチのインジケータと物理的なサーバの位置が一致していないため、2番のサーバは中央のサーバだと勘違いし、実際には稼動中のサーバの電源を落としてしまうというものだ。

 このような勘違いを招かないためには、KVMスイッチの物理的位置と、サーバの実際の配置をそろえることが肝心である。サーバにテープで番号を張っておけば大丈夫というのは甘い。人間は数字を見て判断するよりも、物理的な「物」の位置で判断しがちなのだ。また、社内で統一した配置方法を徹底することも重要である。例えば、サーバをラックに搭載するのであれば、下のユニットから1、2、3……と番号を振るなどのルールを決めておこう。そうしないと、KVMスイッチで操作しているサーバが実際にはどれなのかが、すぐに分からなくなってしまうからだ。

 基本的に人間は間違えるということを前提にして考えるべきであり、間違えようがない、あるいは間違えにくい機器配置を心掛けることが、トラブルを防ぐためのポイントである。

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