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時代の先が読めなくて・・・・・・:女性システム管理者の憂鬱(4/4 ページ)
「会社の動きをどれだけ先読みできるか」「数年先にも陳腐化しないシステムを選定するか」――システム管理者の技量が問われる。ファイルサーバ設計における某通信系企業の美人システム管理者の経験を紹介しよう。
ファイルサーバ購入から1年後にはExchange好きな支店長が本社へ異動となり、社員録と連動したスケジュールソフトが全社に導入され、支店のExchangeサーバは廃止された。また、大幅な組織改正に伴い、支店の多くを占めていた法人営業部隊が中央へ集められ、支店のユーザー数は3分の2までに減った。
さらに2年後、セキュリティ強化の一環として全社の重要データは新設のデータセンターへ集約され、支店が管理するデータはイベント時の写真など、どれも重要度の高くないデータばかりとなり、バックアップを必要としなくなってしまった。そして、当のサーバの設計を担当したわたしは、支店長よりも早い時期に異動となっていた。B氏はそれから3年後に異動となった。
今、その支店にはサーバ導入当時の状況を知る者が誰もいない。圧縮時400Gバイトまで保存可能なバックアップシステムを搭載しているにも関わらず、重要なデータもなく、すっかすかのこのファイルサーバの設計意図を理解できる人間はもういない。きっとサーバ室を訪れた人間は「なぜここにこんな立派なサーバがあるのだろう」と皆不思議がっていることだろう。
ファイルサーバ1つとっても時代の先を読むことは本当に難しい。
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