日本アイ・ビー・エムは8月31日、オートノミック・コンピューティングの技術を応用し、情報システムで障害などが発生した場合に問題判別を行えるソリューション「PDアクセラレータ」を販売開始する。
このソリューション導入によって、事例では人手による解析に比べて、問題判別に要する時間が60%削減できたという。
PDアクセラレータは、各システムから出力されるログを、一つの共通フォーマットに変換・統合して分析するためのもの。システム障害が発生した際、各システムに記録された異なる形式のログをGLA(Generic Log Adaptor)と呼ばれるツールを使い、標準化された形式(CBE:Common Base Event)に変換する。さらに、LTA(Log and Trace Analyzer)と呼ばれる解析ツールを使い、CBEに統一されたログの相関関係をグラフによって視覚化が可能。これにより効率的な問題解決ができるという。
なお、パッケージには、ソリューション構築支援のエントリーパックである「PD Accelerator Basic」を始め、IBM Tivoli Monitoringを応用する「PD Accelerator with Monitoring」、IT資源の構成情報を統合管理するIBM Tivoli Change and Configuration Management Databaseを応用する「PD Accelerator for IT Service Management」の3種類がある。価格は、最小構成で200万円から。
なお、9月13日に同社の箱崎事業所で開催される「Autonomic Computing Day 2006」でデモが行われるという。
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