OneNoteがOfficeの新しい顔に、使い勝手は自然なノート取りへ(4/4 ページ)
MicrosoftのデジタルノートアプリケーションOneNoteの新版OneNote 2007は、Office 2007スイートの幾つかのエディションに搭載されることになり、大規模なユーザーベース獲得に向けた準備が整った。前身のOneNote 2003からさまざまな機能強化が施され、大きく進化を遂げている。
各エディションの価格および提供形態
OneNote 2007での最大の変更点は、同製品がOffice 2007スイートの幾つかのエディションに搭載されるようになったことだろう。OneNote 2007はスタンドアロン製品としても販売されるが(99ドル)、Office 2007の以下のエディションにも含まれている。
- Home and Student
Office 2007の最廉価版で、コンシューマー向けのエディションである。これまでこのレベルのエディションではOutlookが提供されていたが、2007ではOutlookに代わりOneNoteが提供されることになった。ビジネスの場では一般にOutlookは必須のアプリケーションであるため、企業ユーザーの多くはこのエディションを購入の選択肢から外すことになるかもしれない。希望小売価格は149ドル。 - Ultimate
コンシューマー向けエディションの中で最も包括的なエディション。希望小売価格は679ドル、またはOffice 2003 Professionalからのアップグレード版は539ドルである。 - Enterprise
Office 2007スイートの中で最も包括的な企業ユーザー向けのエディション。ボリュームライセンスを通じてしか販売されない。最大の割引率が適用された価格で600ドル以上になると思われる(Office 2007 Enterpriseの価格情報は発表されていない)。
なお、Office 2003 Professional Enterprise Edition(最も包括的で高価なOffice 2003のエディション)のエンタープライズアグリーメントまたはソフトウェアアシュアランスによるアップグレード権を保有していたとしても、Office 2007 Enterprise Editionに自動的にはアップグレードできないことに注意が必要だ。
このアップグレード権で提供されるのは、Office 2007 Professional Plus Editionへのアップグレードであり、Enterprise Editionへのアップグレードを希望する場合は、これら2エディション間の差額を支払う必要がある(おそらく、100〜200ドル)。
Enterprise EditionとProfessional Plus Edition間の違いはOneNoteおよびGrooveの有無であるため、どちらのエディションにアップグレードすべきかを決定するにあたっては、OneNote 2007を十分に評価する必要があるだろう。
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