先輩から学ぼう、みんなで考えよう、「女性エンジニアの生きる道」:Women In Technologyルポ(3/3 ページ)
「Women In Technology」というタイトルを冠した、女性エンジニアを対象としたランチョンミーティングがTech・Ed 2006 Yokohamaの最終日に開催された。IT業界の中では少数派に属する女性エンジニアだが、業界で先駆者的に活躍してきた女性リーダー2名を中心に、白熱したディスカッションが展開された。
白熱するディスカッション
会場では引き続いて、テーブルディスカッションが行われた。筆者の座ったテーブルは、男性3人、女性3人。エンジニア、インストラクター、システム企画、アーキテクトなど職種はさまざまだった。
自己紹介に続いて話し合ったのは、女性はコミュニケーションスキルが高いという白井氏の発言についてだった。「女性はドキュメントを書く能力も、読む能力も高い」と男性の1人が言えば、もう1人の男性も、「当社の女性は誰に対してもズバズバものを言う」という。
筆者はそれに対して、「女性は男性に比べると組織にがっちり組み込まれていないところがあるので、誰にでも遠慮なくものを言えるのではないか」と発言したのだが、別の男性は、「男性にも2つのパターンがある。定年まで会社にいるつもりの人は遠慮がちになるかもしれないが、男性でも自分に自信のある人は転職も辞さずとハッキリものを言う」とコメント。それは確かにそうかもしれない。
ある女性は「女性の間では主語や述語のない会話でも成り立つ。女性は少ない情報で多くの内容をくみ取る力があるかもしれない」と発言した。「ただし、あれもこれもと言いたいことが散漫になりがちなところもあるのも確かなので、プレゼンテーションファイルを作成したときは、男性にレビューをしてアドバイスを受ける」とのことだった。案外IT業界では、既に男性と女性が互いの特徴をうまく生かしつつ協業するスタイルが確立されているのかもしれない。
これからさらに議論を白熱させようというところで時間が来てしまった。内容が盛りだくさんなだけに、それぞれのメニューに与えられた時間が短かったのは少し残念だった。しかし、中には、予定の時間が過ぎたというのに誰も席を立たず全員で話に興じているテーブルもあれば、本格的な名刺交換の場になっているテーブルもあった。まさにネットワーキングの場となったようだ。
マイクロソフトでは、今後も何らかの形でこのような女性エンジニアのサポートを続けていくという。ここからまた新しいコミュニティーが誕生することにでもなれば、きっと面白いことになるだろう。
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