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ウイルス作者もびっくりの強力な応援団:女性システム管理者の憂鬱(4/4 ページ)
セキュリティ対策で一番大変なのは、ユーザーのリテラシーにかかわる部分だ。かつて電子メールで広がったウイルスが全盛だったころ、管理者は大変な思いをしたものだ。
運用部門を仕切るT部長ですら
その後、わたしは中央の運用部門へと異動していた。そこでは、メールサーバやActive Directory(AD)のサーバ管理を行うとともに、トラブルが起こった場合にはサポートデスクと協力して、ドメイン内の対応を協議していく役割を担っていた。協力体制が取りやすいように、この2つの部隊は同じ部としてまとめられ、人のいい年配のT部長がマネジャーを務めていた。
異動からしばらくしてそんな環境にも慣れてきたころ、サポートデスクの担当者からウイルス発生時の笑い話として、こんな話を聞かされた。
サポートデスク:「そういえば、いろいろあったけれど一番はやっぱりうちのT部長かな」
わたし:「何をしたの?」
サポートデスク:「Happy99ってありましたよね?」
わたし:「懐かしい。あった、あった。ファイルを実行すると、花火が上がるあれね」
サポートデスク:「それです。部長、ウイルスだって気付かなくて、うっかりそのファイルを実行したらしいんです。そこで画面に映し出された花火がきれいだからって、知り合いにわざわざメールで送ったんですよ。実行ファイルをわざわざ添付して」
ウイルス作成者もびっくりの強力な応援団がこんなところにいたのだ。笑うに笑えないこのエピソードに「これ以上、人の良さを利用するウイルスが発生しませんように」と祈るばかりであった。
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