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SOAを成功に導く統合バックボーン「ESB」動き出したSOAのいま(2/3 ページ)

いまやすべてのソフトウェアベンダーにとって、アプリケーション統合を考慮してソフトウェアを設計することは必須だ。SOAで統合の役割を果たす重要なプラットフォームがESBである。

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ESBが果たす機能

 ESBには複数の機能が求められる。Webサービスで利用されるさまざまなネットワークプロトコルを1つに統合する機能、各サービスコンポーネントを仮想化したりコンポーネント間のルーティングのルールを定義する機能、包括的なアクセスコントロールやセキュリティの機能、昨今の内部統制に対応するためのロギングや監査機能などだ。

 さらに、レガシーシステムをラッピングしてESBに接続できるようにするラッパーや、ユーザーがアクセスするためのポータル、システム全体の管理を容易にする管理コンソールなどがESBの周辺を固めることになる(あるいは、ESB自体がこういった機能を持つ場合もある)。


ESBのコアとレジストリの機能

 ただ1つのESBを選択し、すべてのコンポーネントをそれに統合できればいいのだが、実際にはそうはいかない。ガートナー リサーチ ソフトウェアグループ バイスプレジデント兼ディスティングイッシュド アナリストのイェフィム・ナティス氏は、「大手企業の多くは複数のESBを導入し、そのESB同士をさらに連携させることになる」と指摘している。

 さらに、ESBを導入するからといって、最初からすべてを統合できるわけではなく、小さく始めて、検証などの手続きを踏み、納得してから全部門や全社へと展開していくことになるとしている。

 ESBの導入は最初の一歩であって、最後の一歩ではない。当然ながらユーザーのニーズによって状況は変化し、常に拡張する可能性がある。また、大規模な新規ビジネス・アプリケーションの設計には、すべてSOAとEDA(Event-Driven Architecture)の原則が適用され、これが主流な設計方式になるとも指摘している。

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