Officeから転身、特命を受けたWindows新首脳陣の顔ぶれ(2/2 ページ)
Windowsの新首脳陣は、Windowsの後続バージョンをスケジュールどおりにリリースするというCEOのSteve Ballmer氏からの特命を帯びている。その最新の顔ぶれを紹介する。
Amir Majidimehr氏
新設されたコンシューマーメディアテクノロジー部門の立ち上げのため、Windows部門から移籍。この新部門は、モバイルデバイスおよびオペレータ向けのデジタル著作権管理、さらにデジタルメディアテクノロジーを開発する部門となる。Majidimehr氏はこれまで、Appleを抑えて、デジタル音楽とデジタルビデオのハブとしてWindows PCを支配的な立場に位置づけようとしのぎを削ってきたWindowsデジタルメディア部門(同部門は解散)を監督してきた。ただし、Microsoftは以前ほどPCを中心としたデジタル音楽およびデジタルビデオ事業を展開するという戦略には注力していないようである。また、この戦略は新たに提供が予定されているZuneハードウェアおよびストアを監督しているコーポレート副社長のJ Allard氏など他の役員が担当している。Majidimehr氏の役職はこれまでどおりコーポレート副社長となり、Pieter Knook氏に直属する。
Martin Taylor氏
Windows LiveおよびMSNマーケティング担当コーポレート副社長を4カ月務めた後、Microsoftを後にした。同氏のこの退職は晴天の霹靂だった。Taylor氏は、戦略的に重要かつ注目されるポジションを駆け上ってきていた。まず顧客およびパートナーの満足度を向上するイニシアチブの指揮官に就任し(Steve Ballmer氏に直属)、続いて“Get the Facts”キャンペーンなど対Linuxおよびオープンソース戦線の陣頭指揮を執るポジションに就いていた。
Ben Fathi氏
セキュリティテクノロジー部門担当コーポレート副社長に昇格。これまでどおり、Windowsの各種セキュリティテクノロジー(アクセス制御技術など)およびMicrosoft Security Response Centerの責任者を務める。Fathi氏のMicrosoft入社は1998年で、それ以前はSilicon GraphicsでOS開発を監督していた。MicrosoftはWindows Storage Serverなど専用ストレージデバイス向けにWindows製品ラインの展開を図っており、Fathi氏は今回の異動の前にはこれらの製品開発を指揮している。
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