コベルコとBMCソフト、“鋼鉄のITIL”導入支援サービス
コベルコシステムは、BMCソフトウェアのITIL管理ツールを組み込んだITサービス管理導入支援を10月10日より開始する。
BMCソフトウェアとコベルコシステムは10月4日、システム運用管理サービスにおいて業務提携を結ぶと発表した。コベルコがBMCソフトの統合ITサービス管理ツール「BMC Remedy IT Service Management Suite」を利用して、コンサルティングから運用まで一貫してITSM(ITサービスマネジメント)構築支援を行うサービスパッケージ「i-Kissサービスメニュー」を10日より開始する。
ITSMとは、ITの機能を個別に管理するのではなく、ビジネス的に意味のある機能単位を管理対象とするITサービスの管理体系。i-Kissサービスメニューでは、ITILをベースにコベルコがこれまで神戸製鋼などのシステム運用管理を経験して培った運用プロセスのベストプラクティスをテンプレート化。これを企業独自の業務と突き合わせ、改善点を明らかにしながらユーザーがITSMを確立するまでの全フェーズを支援する。
コベルコシステムシステムソリューション本部の有安健二本部長は「高炉操業は24時間×365日の運用が当たり前の世界。製鋼業では業務システムにも重厚さや堅牢性が必要で、われわれはITILに相当するものを40〜50年前から実践しているといえる。神戸製鋼で蓄積したベストプラクティスを提供したい」と話す。
ITSM導入は、ITILのアセスメントを行う「分析」、プロセス設計や実装を行う「設計・構築」、「運用保守」の3つのフェーズで進める。ITIL関連サービスではこの3つを別々のベンダーが行うケースが通常だが、コベルコは1社ですべての局面をシームレスに実施し、サービス品質やプロジェクトの効率を向上させることで「平均的なプロジェクト期間の約半分以下に当たる3、4カ月で完了できる」(有安氏)。また、i-Kissのテンプレートは、一般的なITILのプロセスフローだけでなくフェースごとの規程や書式、定義までを提供し、抽象的なアイデアを具体的に仕組みに当てはめやすくしているのが他社にはない強みだという。
i-Kissのサービス料金は、1件につき3000〜4000万円規模。初年度で50社の導入を目標としている。コベルコがITSMサービスにおいてRemedyを扱うのは2006年に入ってからだが、同社の顧客で1社、導入実績がある。
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