「仮想化」こそ次のフロンティア──メインフレーム譲りの高信頼で一歩抜け出すIBM System p:IBM Power Seminar 2006 Report(2/2 ページ)
タイ・プーケットの「IBM System p“Knowledge is Power”Seminar 2006」では、IBMが常に業界をリードし続けてきた仮想化技術にスポットライトが当てられた。
2007年半ばには次世代プロセッサ、Power6も登場
長年、ウォール街のアナリストたちから厳しい目を向けられてきたマイクロプロセッサ事業も、再びIBMにとっては強力な武器となりつつある。Power Seminarの前日からカリフォルニア州サンノゼで開催されている「Microprocessor Forum」でIBMは、2007年半ばに登場する次世代プロセッサ、「Power6」の技術情報を明らかにしている。
現行の約2倍にあたる4〜5GHzの動作クロック数もさることながら、仮想化機能の強化をはじめ、すべての演算処理を精査し、エラーがあれば自動的に再計算する機能や、十進浮動小数点演算機能、動的な電力管理機能などを盛り込み、柔軟性や信頼性、省電力性などが大いに高まっているという。
「仮想化と動的な電力管理の機能を組み合わせれば、論理的な区画をより少ない物理的なプロセッサに移動・集約し、負荷のなくなったプロセッサをパワーオフすることができる」とフロイント氏。
ボールルームでのセッションのあと、プレスとのQ&Aに応じたフロイント氏は、「IBMはロードマップを着実に実行してきた。ライバルたちは、2004年のPower5とAIX 5.3にようやく追いつこうとしているにすぎない。われわれは、2007年半ばにPower6を、2007年末にはその機能をフルに引き出すAIX 5.4を投入する」と話した。
莫大な開発投資を必要とするプロセッサ事業だが、IBMは頑固なまでにテクノロジーリーダーの座にこだわり続けた。
「われわれがUNIXサーバベンダーのリーダーになれたのは、価格性能と仮想化というイノベーションによって、System pが顧客に真のビジネスバリューを提供できているからだ」(フロイント氏)
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