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VMwareでVistaが動く――サーバベースクライアント時代の到来クライアントセキュリティ大作戦!(2/3 ページ)

手元にあるのは、ディスプレイとキーボード、マウスだけ。コンピュータ本体は、データセンターに集中配置されているので、無用なプログラムの持ち込みや機密データの持ち出しは一切不可能。そんな時代が確実にやってくる。

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普及のカギは仮想化が握る

 ただし、Windowsターミナルサービスには大きな課題がある。用意されているデスクトップはユーザーごとに異なるが、OSの機能は共有しているため、一時的な負荷によって他のユーザーのパフォーマンスに大きな影響を与えることがある。また、操作中のプログラムが原因でOSがクラッシュした場合、同じターミナルサービスを利用するすべてのユーザーが操作不能になるおそれもある。そのため、ターミナルサービスだけをクライアントとしてユーザーに使わせることは、ほとんどない。

 そうしたターミナルサービスの不安定さを解消するために注目されているのが、仮想化技術である。サーバ上に仮想化ソフトウェアを導入し、その上にゲストOSとしてWindows XPなどクライアントOSをユーザー単位で用意する。ユーザーが操作する端末からは、ターミナルサービスと同様に、リモートデスクトップなどの機能を利用して接続することになる。

 仮想化の場合、各ゲストOSは相互に影響をまったく受けることなく、別個に動作するので、安定性はターミナルサービスよりも優れている。パフォーマンスの面でもサーバのプロセッサが仮想化技術を搭載するとともにマルチコア化が進んだことにより、物理的なコンピュータ性能に近づきつつある。もちろん、クライアントから無用なプログラムをインストールしたり、USBメモリから機密情報を持ち出したりできないので、セキュリティ面では十分だ。今後は、仮想化ソフトウェアを利用したサーバペースのクライアントが普及していくものと考えられる。


VMware Server上で稼働するWindows Vistaにリモートデスクトップでアクセスした例

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