検索
特集

運用アウトソースが生み出す光と影システムマネジメント最前線(2/2 ページ)

IS部門のアウトソースを推進することには、リスクもある。自社システムを外部の手に委ねる不安や、IS部門から人員整理の実施と捉えられる危険性などだ。アウトソーシングを進めることにより、システムに蓄積した情報を事業戦略に活用できなくなってしまっても意味がない。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       

いざというときにも自社で運用できない?

 IT/IS部門のアウトソーシングには、サービス事業者に起因するもの以外にも、大きなリスクが伴う。

 BPOによってビジネスプロセスを丸投げしたという例で考えてみよう。あるとき、何らかの理由でアウトソーシングを止めたいとする。ところが、その業務システムがわかる人員が不足していたり、専門知識そのものが失われていたりして、自社内へ戻すに戻せない。こうしたリスクも考えられるのだ。同様に、オフショアリングで海外へアウトソーシングしたとき、社会的または政治的な情勢が不安定な国では、いつ業務システムが機能しなくなってしまうか、という不安もある。

 では、アウトソーシングするには、リスクを覚悟しなければならないのだろうか。もちろん、微細なリスクはあるが、確かなサービス事業者を選択するというだけでも、リスクを大幅に軽減できる。ちなみに欧米では、サービス事業者を選択する要因として、その事業者の規模を見ることが多いという。

 また、業務システムの一部分についてのみアウトソーシングすることで、TCO削減とリスク回避の両立を狙うこともできる。例えば、オラクルの運用管理サービス「Oracle On Demand」のように、サーバコンピュータやデータベースなど、システムの要となるハードウェア/ソフトウェアが安定して稼働しているか運用監視を行う部分だけをアウトソーシングすれば、リスクを最小化し、効果を最大化したアウトソーシングが期待できる。

前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る