2006年第3四半期の世界サーバ市場は、前年同期比3.5%増の129億ドルとなり、過去4四半期で最高の伸びとなった。米調査会社IDCが11月22日、このような調査結果を報告した。
特に売り上げを伸ばしたのはブレードサーバで、前年同期比29.9%増を記録。また地域別では、日本を除くアジア太平洋市場、EMEA(欧州・中東・アフリカ)市場の売り上げが好調で、それぞれ前年同期比13.7%増、4.8%増となった。
ハイエンドのエンタープライズサーバの売り上げは前年同期比9.1%増となり、2004年第3四半期以降初のプラス成長を記録。一方、ボリュームサーバ(価格2万5000ドル未満のサーバ)の売り上げの伸びは前年同期比3.8%増と緩やかで、4四半期連続の1けた成長となった。成長率鈍化の背景に、仮想化の台頭がある。ミッドレンジサーバの売り上げは前年同期比2.3%減で、4四半期連続のマイナス成長となっている。
出荷台数については、サーバ市場全体で前年同期比7.4%増。ボリュームサーバの成長鈍化の影響で、サーバ市場全体の出荷台数伸び率は、9四半期連続の減少となった。
OS別では、Windowsサーバの売り上げは48億ドルで前年同期比4.6%増。Linuxサーバの売り上げは15億ドルで同5.4%増。一方、UNIXサーバの売上高は39億ドル強で同1.7%減となっている。
プロセッサ別では、AMD搭載サーバの売り上げが前年同期比で79.7%伸び、x86サーバ売り上げ全体の19.8%を占めた。一方Intelベースのサーバ売り上げは80.2%のシェアを維持している。
Itanium搭載サーバの売り上げは7億ドルを超えて前年対比23.8%増となり、非x86サーバ市場売り上げの11.2%を占めている。
順位 | 社名 | 2006年3Q売上高(単位:100万ドル) | シェア | 2005年3Q売上高 | シェア | 伸び率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | IBM | 4279 | 33.1% | 4013 | 32.1% | 6.6% |
2 | Hewlett-Packard | 3398 | 26.3% | 3472 | 27.7% | -2.1% |
3 | Dell | 1357 | 10.5% | 1308 | 10.5% | 3.8% |
3 | Sun Microsystems | 1295 | 10.0% | 1118 | 8.9% | 15.8% |
5 | 富士通およびFujitsu Siemens | 690 | 5.3% | 758 | 6.1% | -9.0% |
その他 | 1925 | 14.9% | 1843 | 14.7% | 4.4% | |
全体 | 12945 | 100.0% | 12513 | 100.0% | 3.5% | |
(資料:IDC) |
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