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最新のOracle E-Business Suiteがいよいよ登場グローバルオペレーションを通じて企業の競争力向上を支援(3/3 ページ)

Applications Unlimited製品戦略に基づく「Oracle E-Business Suite」の新バージョンがいよいよ登場する。「グローバル ビジネス リリース」と銘打ったこの新バージョンは、一気通貫のグローバルオペレーションを通じて企業の競争力向上を支援するために、実にさまざまな機能追加、および拡張が行われた。グローバルに思考し、活動し、システムを管理する企業に向けて、「Oracle E-Business Suite 12」は最高の包括的なソリューションを提供する。

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コスト削減を目指したシステム管理

 ビジネスのグローバル化に伴い、それを支援する情報システムも必然的にグローバル化せざるを得ない。その場合、システムの構成や管理体制も世界中に分散し、複雑化するリスクがある。解決策は、システムの統廃合とプロセスの標準化だ。

 オラクルにおけるシステム統廃合への取り組み事例は、この問題への対処とその成果を端的に表している。オラクルは、世界中に散らばったデータセンターやそれに関連するハードウェア、管理運用エンジニアを集中化することで、以下のようなコスト削減メリットを生み出した。

  • 世界40ヵ所のデータセンターを1つのデータベースに
  • 全ITコストを46%削減
  • 経費精算に関わる処理コストを70%削減
  • 営業の生産性を10〜20%向上
  • 社内ヘルプデスクの問い合わせ当たりコストを60%削減
  • 買収企業のIT基盤もシングルグローバルデータベースに統合

 現在、オラクルのシングルグローバルデータベースでは、6.4TB、132億行のデータ、101の事業ユニット、533の会計帳簿、37万4000人の個人情報、20万8000のプロジェクト、30万7000社の取引先、145万社の顧客など、非常に大規模な情報が一元管理されている。この結果、オラクルでは年間10億ドル(約1200億円)に上る管理運用コストを節約することに成功した。

 このようなシステム環境をできるだけ低コストで効率的に維持、管理するため、Oracle E-Business Suite 12では以下の機能拡張が行われた。

 
 

グローバルなセキュリティ管理

 グローバルレベルでのシステム統合は、同時に高度なセキュリティが求められる。これは、ID管理の正確性のみならず、システム管理者のデータアクセス制御やセキュリティ違反の監視機能なども含む。Oracle E-Business Suite 12では、オラクルのデータベースおよびミドルウェアが持つ、Database VaultやIdentity Managementといった標準セキュリティアクセス管理機能を活用することで、これらの要件を満たしている。

高い標準カスタマイズ機能

 物理的にシステムを統合しても、プロセスごとに固有のカスタマイズを容認したままでは管理コストの低減は実現できない。Oracle E-Business Suite 12では、ユーザーインターフェイスやナビゲーションフローを柔軟に変更するための豊富な標準機能が拡張されている。例えば、フレックスフィールドやフォルダなどのユーザー定義可能なデータキーや画面フォームの変更機能が搭載された。XML Publisherでは元データをXMLデータとして出力してユーザーが自由に定義したフォーマットを組み合わせ、帳票を作成することが可能になっている。

プロセス統合機能

 異種アプリケーションの混在環境におけるビジネスプロセスの連携は、Oracle Fusion MiddlewareのコンポーネントであるBPELプロセスマネージャを最大限に活用する。Oracle E-Business Suite 12は、あらゆる統合ポイントの総合カタログとなるIntegration Repositoryを用意。包括的にインターフェースを統合したこのリポジトリによって、業界標準メッセージのWebサービスやJava API、あるいはビジネスイベント、バッチインターフェイスなどを単一のユーザーインターフェイスを使って検索、参照、利用することが可能になっている。これにより、ビジネスプロセスの統合がより容易に実現できる。

システム管理機能

 大規模で複雑なシステム環境をより効率的に管理、運用するため、アプリケーションの運用管理ツールであるApplications Managerは、Oracle Enterprise Managerに統合された。この統合により、単一コンソール上でアプリケーションプロセスからミドルウェア、データベース、OS、ハードウェアに至るまで、あらゆるシステム基盤を管理できる。この包括的なシステム管理機能により、開発、テスト、稼働にわたる可視性を提供し、警告通知によってさまざまなシステム管理指標やイベントを能動的に監視することが可能だ。インターフェイスにはグラフィカルなトポロジビューが用意されており、システムの構成やパッチレベルを比較し、障害の因果関係を容易に分析できる。


お詫びと訂正

アイティセレクト2007年1月号増刊「ビジネスアプリケーションガイドブック」掲載時、「ORACLE JD Edwards EnterpriseOne」および「ORACLE JD Edwards World」の表記に誤りがありました。お詫びとともに訂正いたします。また、訂正済みの誌面pdfをこちらよりダウンロードいただけます。

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