ソフトイーサ、セキュアなリモートデスクトップを実現するソフトをβ公開
ソフトイーサは、SSL VPNによるセキュアなアクセスが可能なリモートデスクトップソフト「PacketiX Desktop VPN」のβ1を公開した。
ソフトイーサは1月16日、リモートアクセス用のSSL VPNソフト「PacketiX Desktop VPN」のβ版を公開した。PacketiX Desktop VPNは同社のWebサイトより無償でダウンロードできる。
Desktop VPNは、手元のPCから遠隔地にあるPC端末を、画面情報などをやり取りしながら操作する、いわゆるリモートデスクトップ環境を実現するソフト。アクセスされるサーバ機能を実行する「Desktop VPNサーバ」、クライアント機能を実行する「Desktop VPNクライアント」の2つのソフトで構成され、遠隔地にあるPCにサーバを導入し、クライアントを導入したPCからログインしてコントロールする。Windows 98/Me、NT 4.0、2000、XP、Server 2003、Vistaの各Windowsプラットフォームで動作する。
同ソフトはリモートデスクトップとSSL VPNの技術を融合したものであり、リモートデスクトップの実行情報をSSLバージョン3によるVPNトンネルを介して通信する。そのため、既存のSSL VPNアクセスソフトと比べて、HTTPSで暗号化通信を行う点は同じだが、ファイル操作などの作業はリモート側であり、アプリの実行画面の情報のみを伝送する点が異なる。実際にファイルがローカルにコピーされることのないシンクライアントソリューションとして、重要な文書からの情報漏えいを防げるとしている。
また、VNCやマイクロソフトのRDP(Remote Desktop Protocol)といったリモートデスクトップ技術と比較しても、リモートデスクトップの通信プロトコルをSSL VPNトンネル内に通すことで、TCP/IPポートを公開したりファイアウォールやNATの設定を変更するなどの手間が省けるという。
今後の開発予定として、ユーザー認証にスマートカードやUSBトークン上の証明書と秘密鍵を使用するPKI認証を採用し、セキュリティの強化を図っていく。現在はパスワード認証にのみ対応している。
同社ではDesktop VPNを技術的研究開発を目的に開発しており、販売の可能性などについては未定。ただし、通常機能をフリーウェアとして提供し、セキュリティを向上させるための機能は企業向けに有償販売するビジネスも検討しているという。
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