PHPアプリ開発ツールベンダーに再編の動き(2/2 ページ)
3社のソフトウェア開発ツール企業が経営トップの入れ替えを発表した。Zend Technologies、Catalyst Systems、Mindreefの各社は相次いで、新CEOを指名した。
「われわれは販売チャネルを拡大する必要がある。これには3本立てのアプローチで臨むつもりだ。直販、オンラインストア、そしてOEMおよびVARとのパートナーシップである」とゴールドバーグ氏は語る。
「Zendではサービス、教育、トレーニングの取り組みも強化する予定だ」(同氏)
ソフトウェア開発用のビルド管理システムのメーカーで、シカゴを本拠とするCatalyst Systemsは、スティーブン・キング氏をCEOに指名したと発表した。
同社の創業者のトレーシー・レーガン元CEOは、最高執行責任者という役職に就く。
Zendのゴールドバーグ氏の場合と同様、Catalystにとってキング氏の最大の魅力は、販売とマーケティング分野における経験だという。
「われわれは、当社を販売組織として成長させたいと考えていた。この問題でずっと苦労してきたのは、プログラマー出身のCEOというわたしの経歴によるところが大きい」とレーガン氏は話す。
全世界で3万5000シート以上の販売実績があるCatalyst Systemsの「Openmake」ソフトウェアは、開発チームのビルド/リリース管理における変更と依存性の自動処理、追跡、レポート作成といった機能を提供する。
「われわれは販売組織を拡大する計画だ。できるだけ多くの開発者の手に当社の製品が行き渡るようにしたいと考えている。直販およびOEMとの提携を基盤として、オープンソースコミュニティーおよびEclipseの分野でさらに多くの企業と提携するつもりだ」とキング氏は語る。
「Catalyst Systemsは、ソフトウェアのビルドとリリースという一種の魔術的な領域の視界を大幅に改善した。わたしがCatalystで目指しているのは、ビルドからリリース管理にわたってコードを移動するシステムとソーシャルプロセスを顧客が理解するのを手助けすることだ」と同氏は声明文で述べている。
キング氏はこれまで、Web 2.0ベースのマーケティングソフトウェア/サービスのプロバイダーであるMarquiのCEOを務めていた。その前は、Merantの執行副社長兼ゼネラルマネジャーとして、マーケティング、技術、業務開発のあらゆる側面を統括する立場にあった。MerantをSerena Softwareに3億8000万ドルで売却する際にも、同氏は重要な役割を果たした。
一方、ニューハンプシャー州ホリスに本社としてWebサービスのテストとSOA(サービス指向アーキテクチャ)品質管理ソフトウェアソリューションを提供するMindreefは、ラーズ・ボーグウィング氏をCEOに指名したと発表した。同氏はこれまで、同社の執行会長という役職にあった。
ボーグウィング氏は、ほかにも数々の企業を立ち上げたり、CEOや取締役を務めた経験の持ち主。同氏がかかわった企業には、XOsoft、Net Insight、Corechangeのほか、大手ゼネコンのSkanskaが運営する数社の米国企業が含まれる。
「グローバル企業がSOAへの取り組みを本格化している今日、Mindreefは有利な立場にある。WebサービスのテストとSOA品質管理ソリューションの需要拡大は、Mindreef SOAPscope製品の注文の大幅な増加をもたらし、当社は2006年に記録的な成長を達成した。仲間たちとともに、この成長をテコとして、今後さらにビジネスを拡大するのを楽しみにしている」とボーグウィング氏は発表文で述べている。
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