「われわれは仲良しクラブじゃない」――MIJSコンソが活動の成果を約束(2/2 ページ)
国産ソフトウェアベンダーが海外進出をゴールに結成したMIJSコンソーシアムは、初のカンファレンスを開催、現実的なアプリケーション連携で活動成果を出すとした。
見えてきた海外展開とアプリ連携
活動の評価のためにも、現実的なアウトプットが望まれる。これに対して松田氏は「集めたお金は、各社の製品を連携させるソフトウェアのプロトタイプを作る費用に充てる。できあがったものはフリーソフトウェアとして提供し、皆さんがそれによって利益を得られるようにしたい」と話す。
各社の製品連携で日本産のソフトウェア群の優秀さを証明すると同時に、そもそもの目的でもある海外への展開についても、活動を進めているという。2006年11月に上海に事務所を設立しており、その他の地域についても検討中だ。欧州地域については英国企業からMIJSの活動に協力したいとの申し出があり、早期に拠点が設立される予定だとしている。
さらに、カンファレンスの開催前に1000名を対象にアンケート調査を行ったところ、今後はスクラッチ開発よりも既存アプリケーションを連携させたいというユーザー企業の意向が明らかになった。
「この結果をみても、ユーザーの希望とMIJSコンソーシアムがやろうとしていることは合致している。だからこそ、この意向に応えられるものを出していきたい。コンソーシアムの成果は世の中に平等に公開し、誰にでも使えるようにしたい。これでコンソーシアムの活動が意味のあるものになる」(松田氏)
具体的な成果物を出せない、コンセプトだけのコンソーシアム活動は失敗する。参加企業同士、けんか腰で真剣に議論して、まずはできるものから確実にアウトプットしていく。この状況を続けていくことができれば、MIJSコンソーシアムの活動が国内、ひいては海外で評価される日も近いだろう。
関連記事
- 「今日が日本のソフトウェア反撃開始の日」――日の丸ブランド強化を目指すコンソーシアムが発足
サイボウズ、ソフトブレーンほか13社の国産ソフトウェアベンダーが参加して発足した「メイド・イン・ジャパン・ソフトウェア コンソーシアム」は製品間連携により国産ソフトウェアの競争力を強化、ビジネス基盤の確立と国産ソフトウェアのナショナルブランド化を目指す。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.