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第1回 何はなくともCPANを知ろう作って学ぶ、今どきのWebサービス(2/2 ページ)

最近のWebかいわいでは、Webアプリケーション同士が連携してどんどん面白いサービスが生まれています。しかし、Web上のサービスは手元にソフトウェアも何も残らないので、どうしても雲をつかむような分かりにくさがあります。そこで本連載では、Webサービスを実際に利用/作成しながら、そういった「今どき」のテクノロジーを学んでみたいと思います。

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何はなくともCPAN

 今どきのPerlプログラミングを体感する、そんなときに欠かせないのはCPANの存在です。CPANは「Comprehensive Perl Archive Network」の略で、一言でいうと「Perlモジュール集積所」です(図1)


図1 Perlモジュール集積所CPAN

 CPANには世界中のPerlプログラマー(Perlハッカーたち)の日々のHackの成果物が収められています。そこには、Perlハッカーなら誰でもモジュールを登録できますし、誰でもダウンロードして使えます。モジュールの検索*や、ドキュメントの閲覧サービスも整備されています。モジュールのインストールも、後に説明するCPANシェルによって非常に簡単かつ効率的に行えます。

どんなモジュールがあるのか

 CPANに登録されているモジュール(ライブラリ)にはどんなものがあるのでしょう? 実は何でもありますが、例えば表1のようなものも、CPANからインストールして使えます*

表1

 このように、特定の目的に特化したものからアプリケーションの基礎となるフレームワークまで、ありとあらゆるライブラリがCPANに登録されています。Perlで何かしたいときに、CPANを探せばだいたいのものが見つかります。日付処理などのよくあるけど面倒な処理をいちいち書かなくても良くなったり、それこそXML Webサービスを簡単に扱うようにしたライブラリなど多種多様なものがあり、一度使い出すとやめられません。

 C#やJava、Ruby、PHPなど、ほかの言語でもクラスライブラリやモジュールを使ってプログラミングをするのが当たり前の昨今ですが、ことPerlにおいてはそれらライブラリを充実させようというコミュニティーの動きが非常に活発で、CPANはほかの言語の開発者からも一目置かれる存在になっています。

CPANモジュールをインストールしてみよう

 本連載ではこれから、さまざまなCPANモジュールを使っていきますので、ここでCPANモジュールのインストール方法を紹介しておきます。

 CPANモジュールのインストールには、シェルのコマンドラインから利用できるCPANシェルを使うのが便利です。CPANシェルはroot権限で次のコマンドを実行して起動します。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

すると、

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

といったプロンプトが表示されます。このプロンプトで対話的にモジュールのインストールが進められるようになっています。例えばXML::RSSをインストールするには、

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

を実行します。すると、CPANシェルがCPANのミラーサイトからソースをダウンロードして展開、必要ならコンパイル、テスト、ライブラリディレクトリにインストールといった一連の作業をまとめて実行します。

 インストール以外にも、表2のように便利なコマンドがあります。より詳しい使い方はヘルプを参照してください。

表2

次回は

 CPANモジュールのインストールも終わりましたので、次回は手始めに、PerlにおけるWebプログラミングの要ともいえるLWP(Lib WWW Perl)を用いた、HTTPコンテンツをPerlでHackする手法を解説していきます。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

このページで出てきた専門用語

モジュールの検索

search.cpan.orgから検索することが可能。

例えば表1のようなものもCPANからインストールして使うことができます

うち幾つかは、Perlの標準モジュールとしてPerlの配布パッケージに含まれている。


本記事は、オープンソースマガジン2005年7月号「作って学ぶ、今どきのWebサービス 第1回」を再構成したものです。


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