Intel、新vProプラットフォーム「Weybridge」で狙うもの(2/2 ページ)
Intelは、自社の「vPro」テクノロジー用の最新プラットフォームの投入準備を進めている。TXTでは、アプリとメモリの高度な制御を可能とする。
TXTツールはTPM(Trusted Platform Module 1.2)に対応し、vProプラットフォームと連携して基本的に3つの機能を実行する。
TXTの1番目の機能は、新しいソフトウェアを既知の信頼できる状態で起動することを可能にするというもの。
またTXTを仮想化技術と組み合わせることにより、メモリパーティション内にアプリケーションを隔離したり、ハードウェアを使ってアプリケーションを隔離したりすることができる。これにより、どんなハードウェアやソフトウェアを追加しても、そのアプリケーションにアクセスできないようにすることができる。
3つ目の機能は、アプリケーションをいったん削除すると、TXTがすべてのデータおよび情報をシステムから確実に除去するというもの。
新しいvProプラットフォームは、各種の新しい管理標準もサポートする。具体的には、ノートPC/デスクトップPC用の管理標準を策定しているDesktop Mobile Working Groupや、Webサービスアーキテクチャをベースとする標準管理の指針を提供しているWeb Services Managementなどのグループの新ガイドラインに準拠する。(Intelは、両グループで新しい管理標準の主要作成者または共同スポンサーになっている。)
フェロンジョーンズ氏によると、Intelは毎年、vProプラットフォームのバージョンアップを続ける予定だという。Weybridgeで採用される新しいプラットフォーム標準は、2007年下半期に登場する見込みだ。またIntelでは、年内に発表予定のノートPC用の新プラットフォーム「Santa Rosa」に、最初のvProプラットフォームの機能の一部を含める考えだ。
Endpoint Technologies Associatesのロジャー・ケイ社長によると、Intelは段階的にvProを改良してきたが、こういった作業が同プラットフォームの成功に不可欠だったという。
「これは段階的な改良だが、小さな改良の積み重ねがvProの有用性を大きく高めたと思う。Trusted Platform Moduleの追加はIntelにとって大きな前進であり、彼らが組み込もうとしている標準も重要だ」とケイ氏は話す。
また同氏は、Intelが独自のセキュリティ標準を編み出すのではなく、TPM 1.2標準に準拠したのも賢明な動きだと考えている。
Intelでは将来の展望に関して、vProは同社にとってかつてなく急速に立ち上がったプラットフォームだとしている。ケイ氏は、vProは今後も大手企業ユーザーや政府機関の間でニッチ市場を確保する一方で、中堅企業市場にも進出する可能性があるとみている。
「企業が保有するクライアントPCの数が多ければ多いほど、vProの価値が高まる」(ケイ氏)
Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.