第3回 「FONはビジネスに使えない?」の本当とウソ:再考・ワイヤレスネットワーク(3/3 ページ)
無線LANの共有プロジェクト「FON」は、1万8000人のユーザーと9500以上のAPを持つサービスに発展した。これを仕事に利用しない手はない。
・Web利用の基本はブラウジング
Web利用は基本的にブラウジングにとどめておき、SSL非対応の掲示板やWebメールなどは利用しない方がいい。SSLで暗号化されていれば、まずパケットの内容は簡単には分からないので安心だが、オンラインバンキングやショッピングなどトランザクション系のサービス利用は、コネクティビティーの信頼性の問題もあり、あまりお勧めできない。
・ファイル転送サービスなどは使わない
比較的大きなファイルを転送する際に使われるインターネットのファイル転送サービスも、データ傍受の危険を考えれば使わない方が無難だ。どうしても送受信する必要があるときは、ファイルを暗号化しよう。
以上のポイントを見て「なんだ、一般的な公衆無線LANサービス利用時の注意点とほとんど同じじゃないか」と思われることだろう。確かにその通りで、WEPが主流の事業者系公衆無線LANサービスでもユーザーが同じWEPキーを使うため、簡単に解読され、データが傍受されるリスクがあるわけだ。ちなみにFONはWPA2-PSK(WPA2で使われる事前共有秘密鍵)に対応している。
このように、単に人様のLANを使うからFONは危険、と一概に決めつけるのは早計だ。積極的に街中でインターネットアクセスを行うなら、事業者のサービス、FONの区別なく、日頃からこれらの注意を念頭に入れて安全に利用すればいい。これで、もうすぐ1万APになろうとしているFONの恩恵を十分に受けられるのだ。
次回は、FONにも対応したSKype対応IP電話「LAN-WSPH01WH」(ロジテック製)を利用して、無線LANサービスでの使い勝手を検証する。
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