FedoraがCoreとExtraのリポジトリを統合
Red Hatの開発陣はFedora CoreとFedora Extraのリポジトリの統合に着手した。コミュニティーのメンバーによるディストリビューション内部のパッケージ構成の変更が認められたのはこれがはじめてだ。
5月3日正午(米国東部夏時間)、Red Hatの開発陣はFedora CoreとFedora Extraのリポジトリの統合に着手した。今回のFedoraリポジトリの統合は、Fedora 7のリリースに向けた大きな変更点の1つである。また、企業が支援する主要ディストリビューションで、コミュニティーのメンバーによるディストリビューション内部のパッケージ構成の変更が認められたのはこれがはじめてだ。
統合以前は、カーネルなどFedoraに収録されているすべてのコアパッケージのメンテナンスがRed Hat社員だけで行われていた。統合後は、Fedoraコミュニティーのメンバーがこうしたパッケージの作業に携わることが可能になる。Fedora 7では、パッケージ追跡用にKoji(麹)という外部のビルドシステムも使用される予定だ。
統合後のリポジトリで利用できるパッケージ数についての公式な情報はないが、Fedoraの理事ラウル・スンダラム氏はその数をおよそ8000と見積もっている。リポジトリが1つになれば、Fedora KDEのライブCDのようなカスタム版Fedoraを自作したり、リポジトリ全体を2枚のDVDに収めたりできるようになる、とも彼は述べている。
当初の計画では、最初に開発用リポジトリが統合されることになっている。それがうまくいけば、現行リリースのFedora Core 6でリポジトリの統合が行われる。統合に関するWikiによれば、Fedoraのミラーサイト上の新しいディレクトリ構造は以下のようになるという。
pub/
`――fedora
`――linux
|――development
|――releases
| |――6
| |――7
| `――test
| |――6.90
| |――6.91
| `――6.92
`――updates
|――5
|――6
`――testing
|――5
`――6
Fedora 7は5月24日にリリースされる予定だ。
関連記事
- Fedora、次期リリースの延期と新デザインのテーマを発表
名称も短くなったFedora 7はビルドシステムのマージなどに起因する問題などが影響して最終リリースは1カ月ほど遅れるようだ。新しいデザインのテーマなど、いい話もあれば、大きな課題も抱えるFedoraコミュニティーの最新情報をお届けする。 - Fedora 7テスト第1版が登場
Fedora 7のテスト第1版がリリースされた。Fedora Core 6と比べ、Fedora 7では名称が短くなっただけでなく、Coreコレクションをすべて含むISOセットを提供しない点でも異なる。目的別に版を制作することにしたからだ。 - Linux開発者はSunで何をしているのか
Debian創設者で、Sunのオープンソースプラットフォーム戦略責任者を務めるイアン・マードック氏が、OpenSolarisやLinuxについて語った。 - Red Hat、増収減益
Red Hatの12〜2月期決算は、売上高は前年同期比41%増加したが、会計処理方法の変更の影響を受けて減益となった。
Copyright © 2010 OSDN Corporation, All Rights Reserved.