ネクスト・イット、情報リスクマネジメント対応の新製品を発表
ネクスト・イットは情報リスクマネジメント対応のミドルウェア「Z-BYS」のリニューアルと「Astaro」の新製品を発表した。同製品により、J-SOX法などへの対応を考える中小企業のミドルウェアをサポートしていく戦略を示した。
ネクスト・イットは5月22日、仮想化に対応したストレージ管理のミドルウェア「Z-BYS」のリニューアルと、UTM(統合脅威管理)「Astaro」の新製品を発表した。Astaroの日本語対応版となる「Astaro Version 7」版は6月8日に販売を予定している。
ネクスト・イットの新井英記ソリューション技術部長は、増え続けるストレージ管理のポイントに「ストレージやサーバの仮想化」を挙げた。同社のZ-BYSは、データ保護や災害対策など、ストレージ管理の問題点を解決し、企業資産を低コストで安全に管理するミドルウェアとなる。今回リニューアルされた「Z-BYS EnhansedServer」シリーズは、アプリケーションサーバの仮想ディスク化や、リアルタイムバックアップ、CDP(継続データ保護)の機能を持つ。導入対象によって、8〜100のSANクライアント、8〜64の世代管理を自動で行うことができるという。
またAstaroは、ホスティングサービスなどを利用したメールサーバのウイルスやスパムメールのセキュリティチェックを可能にするUTMソリューションとなる。ネクスト・イットの津村和則Astaro統括マネージャーは、Astaro Version 7の特徴として、UTMとしてアンチスパム専用機とほぼ同等のスパムチェック機能を兼ね備えていること、その他にPOP3への対応、エンドユーザーによるAstaro内での隔離メールの管理などを挙げた。
さらにVersion 7では、メールの暗号化やWinny対策、個人でスパムメールの隔離を確認できるエンドユーザーポータルが新たに搭載された。メール暗号化機能はUTMアプライアンスとしては初の取り組みとなる。またエンドユーザーポータルでは、ブラウザから各自のメールセキュリティを設定できる。
ネクスト・イットの中西敏雄代表取締役社長は、今後の展開として、CDP(継続的データ保護)に加え、データログ収集や解析、ILM(情報ライフサイクル管理)など新分野に対応する製品を開発していくとした。
関連記事
- セキュアなストレージ環境に向けネクスト・イットとニューテックが協業
ネクスト・イットとニューテックは、ストレージネットワーク向けのセキュリティ事業に関して協業する。 - ネクスト・イット、デュアルプロセッサ搭載でスループット3Gbpsを実現するUTMアプライアンス
ネクスト・イットは、同社が販売代理店となっている米アスタロー・アーゲー製の大企業向けUTMアプライアンスの最上位モデル「ASG 525」をリリース。デュアルプロセッサやアクセラレーションカードの採用による高スループットが特徴。 - VoIP環境での防御機能も搭載したLinuxベースの統合セキュリティソフト
ネクスト・イットは、SIPプロキシを搭載したLinuxベースの統合セキュティソフト「Astaro Security Linux」の最新バージョンの販売を開始した。 - PCのコネクションを監視しバックドアを検出する「CallerIP」、NextITが発売
NextITは、PCの疑わしい接続を監視し、スパイウェアやバックドアに関する情報を提供するセキュリティツール「CallerIP」の販売を開始した。 - 性能バランス、ノウハウで差別化図る専業ベンダーのUTM
セキュリティの基本機能を充実させるファイアウォールベンダーに対し、専業ならではの強みを生かすベンダーのUTM(統合セキュリティ)製品は、最適化された性能や採用される独自のノウハウに特色がある。UTM専業ベンダーとアンチウイルス/IDSベンダーの各製品の特徴を紹介しよう。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.