米Intelは5月22日、45ナノメートル(nm)プロセスによるHigh-k(高誘電率)金属ゲート使用のプロセッサファミリーすべてから鉛を排除、以降のプロセッサにも一切使用しないとの計画を明らかにした。45nmプロセスのHigh-kファミリーには、次世代Intel Core 2 Duo、Core 2 Quad、Xeonプロセッサが含まれる。Intelは45nm High-k製造を今年下半期に開始する予定。
鉛はさまざまな微細電子部品のパッケージや、プロセッサをパッケージに接続する部分に使用されている。Intelは45nm High-k世代のプロセッサおよびパッケージから一切の鉛を排除し、2008年には65nmプロセスのチップセットでも鉛の使用を中止する予定。
これまで鉛は、多くの電気製品に使用されてきたが、人体と環境への悪影響が指摘されている。しかし鉛と同程度の性能と信頼性を持つ代替物質を見つけるのは容易なことではなかった。Intelは2002年に初の鉛不使用フラッシュメモリ製品を開発。2004年には従来のプロセッサおよびチップセットよりも鉛含有量が95%少ないプロセッサ製品の出荷を開始した。
シリコンダイとパッケージ基板の接続に使用されている残り5%の鉛の代替として、Intelはスズ、銀、銅の合金を採用する。
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