マイクロソフト、WMPベースの音楽配信サービスで協業を拡大
マイクロソフトは、エンターテインメント業界と、モバイルやホームネットワークデバイスなどと連携し、Windows Media Playerをプットフォームとした音楽・映像サービスの提供を強化、デジタルライフの拡充を目指す。
マイクロソフトは5月28日、同社が提唱する「プレミアムデジタルライフ」のさらなる普及を目指し、Windows Media Player 11をベースとした音楽配信サービス拡大のため、レーベルゲートと協業を行うことを発表した。Windows Media Player 11が備えるオンラインサービス「おすすめオンラインストア」で提供される音楽配信サービス「mora win(モーラウィン)」の新しいサービスを、9月下旬をめどに提供していくことで合意した。
mora winは音楽配信サービスのレーベルゲートが運営する、30万曲もの音源をWindows Media形式で配信するサービス。自分のPCに保存した楽曲を検索するようにmora winのオンライン楽曲の検索ができるなど、ユーザーにとって利便性の高いサービスとなっている。マイクロソフトは今回の協業で、Windows Vista Home Premiumとハードウェア、ソフトウェア、サービスを組み合わせることで実現される魅力的なデジタルライフ(プレミアムデジタルライフ)を拡充することを狙いとする。
mora winの具体的な機能として、Webを介さず、Windows Media上での高速な音楽検索ができる「Word Wheel(ワード ホイール)」や、レーベルゲートが運営する音楽SNS「PLAYLOG(プレイログ)」との連動、インターネットラジオで聞いた曲がすぐさまダウンロードできるサービスなどがある。レーベルゲートの今野敏博代表取締役社長は、2006年度に音楽配信がCDシングルの売り上げを上回ったことを例に挙げ、音楽配信サービスが新たな局面を迎えていることを説明した。無数にある音楽の中で、どうすればユーザーが求める音楽に出会うことができるのかをテーマに掲げ、できるだけ多くのユーザーに、従来の音楽配信には見られない「新“ハッケン”」(今野氏)のサービスを展開する。
マイクロソフトのジェイ・ジェイミソンWindows本部 本部長は、Windows Vistaを活用したデジタルライフについて、「音楽を楽しむシナリオの大きな一歩を踏み出した」と説明した。同氏は、Windows Vista互換性情報のサイト掲載がWindows XPとの同時期と比べて150%以上の値を記録したこと、Windows Vistaを搭載した夏モデルの83%にプレミアムエディションが搭載されることを挙げ、Windows Vistaが市場に確実に浸透していることを示すとともに、mora winによる音楽業界とのパートナーシップ構築がプレミアムデジタルライフを牽引していくとした。
今回の協業を「ミュージックエンターテイメントの新時代の幕開け」と表した堺和夫執行役常務は、デバイスとの連携に関して、NTTドコモの「904iシリーズ」や,東芝のポータブルメディアプレイヤー「gigabeat Xシリーズ」を紹介した。また今後の展望について、「必要不可欠なDRM(デジタル著作権管理)技術を強化するとともに、音楽業界に限らず、自社が提供するソフトウェアと他社のサービスを一体化してゆく」と述べた。
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