米Gartnerは6月21日、知識労働者にとって、IM(インスタントメッセージング)は電話やメールと同等に重要であり、企業は基幹業務にIMを早急に導入すべきであるとの見解を発表した。
同社は、2011年末までに、大手の国際企業に属する従業員の95%にとって、IMが音声、ビデオ、テキストチャットのための事実上の標準的なツールとなり、2013年までにはリアルタイムなコミュニケーション用の基本的な手段となると予測。企業向けIMの世界市場規模は、2005年の2億6700万ドルから、2010年には6億8800万ドルに成長すると見込んでいるという。
一方、セキュリティおよびコンプライアンスにも注意を払うべきだとし、IBMやMicrosoft製のセキュアな企業向けIMを使い、AOLやYahoo!などの外部のIMと接続する際にはセキュリティ対策を施すよう推奨している。
IBMやMicrosoft製の企業向けIMでは、コンプライアンスのためにデータをサーバに保存できる。しかし、テキストチャットのログはクライアント側で保存、改変できてしまうことから、IMでやり取りされるデータを効果的に捕捉する方法や、ポリシーを確立すべきだと指摘している。
IMは従来のツールに完全に取って代わるわけではない。メールにはアーカイブしやすいという利点があり、IMはリアルタイムのコミュニケーションに適している。IMは、メールを補完・強化するツールとして採用が進むだろうという。
Gartnerは、IMの最大の強みはプレゼンス機能だが、この機能は今後「IMの枠を越えて」影響力を持ち、エンタープライズアプリケーションの変革を後押しすることになるだろうと予測している。
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