東大病院、ネットワーク帯域の拡張と位置検出実験にシスコのシステムを導入
東京大学医学部附属病院は、無線LANの集中管理システム構築と位置検出システム実験の開始のため、シスコシステムズのシステムを導入した。
東京大学医学部附属病院(東大病院)は7月11日、無線LANの集中管理システムをシスコ製品群で構築、併せて、管理部門の効率化を目的に位置検出システムの実験を開始し、そのソフトウェアにも同社製品を用いたことを明らかにした。
これまでにも、電子カルテ化やフィルムレス化を推進する一方、そのインフラの整備も進めるなど、医療のIT化を勧めてきた同院。しかし近年、従来のCTやMRIの静止画像に加え、他施設からの提供データなど、扱うデータ量は増加の一途をたどっており、ネットワーク帯域の拡充とともに、その運用管理の効率性を高める必要が生じていた。
今回の施策では、無線LANのアクセスポイントとしてすでに400台近く導入している「Cisco Aironet」に対し、その電波環境の見える化と集中管理を行うため、「Cisco Wireless LAN Controller」「Cisco Wireless Service Module (WiSM)」「Cisco Wireless Control System」を導入している。
また、管理部門の効率化には「Cisco 2700 シリーズ Wireless Location Appliance」を採用し、Wi-Fi端末とWi-Fiアクティブタグを利用した位置検出システムを導入した。これは、輸液ポンプや人工呼吸器など移動型医療機器の管理や、それらの機器に異常が検出された場合に、位置情報を検出することで迅速かつ適切な対応を行うことを目指してのもの。将来的には、無線接続の電子カルテ端末や職員のマネージメントまでも視野に入れた実験となっている。
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