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Oracle、創業30年を「Oracle 11g」で祝うOracle 11g Launch Event Report

Oracleの30周年を祝うOracle 11gは、さまざまなデータが爆発的に膨れ上がる情報をローコストで管理したい顧客企業のチャレンジに応えるものだ。

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 米国時間の7月11日、Oracleは創業30周年を「Oracle 11g」の発表で祝った。

 ニューヨークからインターネットでライブ中継されたOracle 11gのローンチイベントでは、同社のチャールズ・フィリップス社長が登場し、Oracleの前身であるSoftware Development Laboratories(SDL)の創業メンバーらの記念写真を紹介した。もちろん、そこには30年前の若きラリー・エリソンCEOも収まっている。

 SDLは1979年、社名をRelational Softwareに変更し、商用としては初めてとなるリレーショナルデータベース「Oracle V2」をリリースした。

 この30年、データ型は劇的に変わっている。XMLデータを効率的に格納できなければならないし、RFIDタグのデータや3次元の空間データも上手く扱えなければならない。情報を活用する人の数もケタ違いだ。リアルタイムのデータを活用することが求められ、セキュリティやコンプライアンスの要請も高まっている。データベース管理者は、高いサービス水準を低コストで提供しなければならないし、テスト期間の短縮も迫られている。

 「さまざまなチャレンジへの回答がOracle 11gだ」(フィリップス氏)

情報管理のコストを劇的に引き下げるOracle 11g

 フィリップス社長に続いて登場したサーバテクノロジー担当執行副社長のチャック・ロズワット氏は、パフォーマンスの向上はもちろんだが、増え続ける情報管理のコストを劇的に引き下げるOracle 11gの新機能に多くの時間を割いて紹介した。

 Oracle 11gでは、データベースを細分化してパフォーマンスを改善するパーティショニングの管理を自動化したほか、圧縮比率もこれまでの約3倍まで引き上げた。また、使用頻度の少ないパーティションのデータを安価なストレージに段階的に移していくインフォメーションライフサイクル管理機能も統合した。これらを組み合わせることで、従来であれば、ストレージのコストとして97万2000ドル掛かるケースでも、Oracle 11gであれば、わすが5万8600ドルで済ませることができるという。


階層化されたストレージに頻度の少なくなったデータを自動的に再配置していく

 ロズワット氏は、アプリケーションの新しいテスト機能についても、Oracle 11gの開発を統括するアンディ・メンデルソン上級副社長をステージに招き上げるなどして、詳細に説明している。

 Oracle 11gは、これまであまり光の当たることが少なかったテスト工程にも「Real Application Testing」という新機能を投入する。従来であれば、2、3人のテスターが実際の稼働環境を再現しながらアプリケーションのテストを行ってきたが、Oracle 11gでは、本番システムからその負荷パターンをキャプチャし、テスト環境でリプレイすることで自動化を図ろうというものだ。メンデルソン氏によれば、従来であれば、150日近くかかるテスト工程も、Oracle 11gであれば、わずか11日で済むという。


アプリケーション利用状況の把握からテストスクリプトの作成、テスト実施といった一連のテスト工程もOracle 11gは劇的に短縮する

 Oracleの30周年を祝うOracle 11gは、さまざまなデータが爆発的に膨れ上がる情報をローコストで管理したい顧客企業のチャレンジに応えるものだ。

 「Oracleの30年をひと言で言えば、それはイノベーションの歴史だ」とフィリップス社長は話す。

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