エンタープライズって何だ? 今、原点に立ち戻る時:ITmediaエンタープライズ Weekly Access Top10
エンタープライズって何だ? 実はこの言葉はとてもあいまいで、よく分からない。今週のランキングの結果は、その答えの1つを示唆しているのではないだろうか。
Weekly Access Top10
2007年08月11日〜2007年08月17日
今週は、アクセスランキングにコラム記事が多数挙がったことが特徴的だった。1位の「あ、パッチ、パッチ」と言うけれど 、3位の私がスマートフォンに惹かれたわけ、6位のエンジニアとお盆休みがそのたぐいだ。
「御社のエンタープライズチャンネルって大企業向けのメディアですよね」。先日、とある企業の取材中に相手がおっしゃった何気ない一言、それが妙に引っかかっている。読者の皆さまももしかしたら「エンタープライズ=大企業」という認識があるのかもしれない。確かに、エンタープライズチャンネルでは、大企業関連の題材を扱うことが多い。
エンタープライズは本来、企業、事業、冒険心、などの意味を持つ単語で、企業一般を指す言葉として使われる。しかし、エンタープライズという単語が一人歩きしてしまい、「大企業や巨大な組織」を暗に示すものとなってしまった。確かに、エンタープライズ向けという枕ことばがついた製品を記事にすると、何となく、スケールの大きさがにじみ出てしまっているような気がしてならない。
日々届く企業からのプレスリリースがメールボックスを埋め尽くすさまを見ていると、測りしれないほどの数の企業が、絶え間なく動いていることを実感する。「企業は生き物だ」
では、エンタープライズというカテゴリーにおいて主役となるのは企業なのか? 私はそうは思わない。企業を突き動かしているのは、そこにいる人だ。スケールの大きなエンタープライズのニュースの裏には、エンジニアやプログラマーなどが、寝ずに製品を開発しているという「リアルで生々しい」背景がある。その現場でつむぎ出されたものが製品となり、世に送り出されている。
エンタープライズチャンネルを愛読している方は、きっとそれぞれの場所で、感動を生み出すドラマの立役者となっているのであろう。コラムでは、企業に属するそういったヒーローやヒロインの一挙手一投足にスポットライトを当てている。「あ、これよく分かる」「そうそう、そうなんだよねぇ」など、自分の仕事をつぶさに投影させながらコラムを読んでいただければと思う。1人1人が、エンタープライズという舞台の屋台骨を支えていることを実感してほしい、というのがいち記者のささやかな思いである。
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