日本オラクル、インメモリ・データグリッド製品の最新版
日本オラクルは、Oracle Fusion Middlewareの新たなコンポーネントとして、インメモリ・データグリッド製品「Oracle Coherence 3.3」を提供する。
日本オラクルは9月5日、「Oracle Fusion Middleware」の新たなコンポーネントとして、インメモリ・データグリッド製品「Oracle Coherence 3.3」を9月11日から提供すると発表した。
Oracle Coherenceは、メモリなどを活用し、大量のトランザクションの高速処理や、システム障害におけるデータトランザクションの消失を防ぐミドルウェア。キャッシュデータやアプリケーションサーバをクラスタ化し、異なるマシン上のメモリを仮想的な単一のメモリとして利用できる。アプリケーションに近いインメモリにデータが配置されるため、アクセスの高速化やリソースの利用効率の改善ができるほか、金融企業や通信企業などの高負荷なトランザクションを処理できる。
新バージョンでは、可用性を向上する機能として、クラスタ化を拡充できるフロー制御などの機能を追加。またJava SEバージョン6や、マイクロソフトの.NET Platformにも対応した。開発者はJava Collection APIを使用し、Oracle Coherenceの機能を使ったキャッシュデータのアクセスや更新、JavaBeansイベントモデルの利用によるデータ更新の受け取りなどができる。
価格は、それぞれ1プロセッサ当たり、小規模のアプリケーション向け「Standard Edition」が52万5000円から、中規模から大規模のアプリケーション向け「Enterprise Edition」は131万2500円から、企業全体で共有されるデータ・サービス・プラットフォーム向け「Grid Edition」は262万5000円から。
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