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GoogleとIBM、大学研究支援――並列コンピューティング分野で
支援の一環として、両社は共同で数百台のコンピュータからなるクラスタを提供。学生がネット経由でアクセスし、プログラムテストなどに活用できる。
米Googleと米IBMは10月8日、並列コンピューティングの分野での研究支援プロジェクトを発表した。両社は共同で、大学のコンピュータサイエンス学部にハードやソフト、サービスを提供。同分野の研究を、資金および設備などの面で支援する。
プロジェクトでは、カリキュラムの作成や大学間でのコラボレーション用Webサイトの立ち上げなどに加え、IBMのBladeCenterおよびSystem xサーバ、Googleのマシンなど数百台のコンピュータで構成するコンピュータクラスタを提供。学生がインターネット経由でアクセスし、並列プログラミングのテストなどに活用できる。クラスタではLinux、Xen、Hadoopといったオープンソースソフトウェアを実行する。HadoopはApacheで開発が進められているGoogleクローンで、MapReduceやGoogle File System(GFS)といったGoogle技術のオープンソース版。クラスタのプロセッサ数については今後、1600以上に増やす計画だという。
同プロジェクトにはまずワシントン大学が参加するほか、既にカーネギーメロン大学やマサチューセッツ工科大学など数校がテストプログラムの導入を計画中。今後も、対象となる研究者や教育者、科学者の数を増やす予定だという。
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