ユニバーサル検索に対応、Google検索アプライアンス最新版:検索技術ラボも開設
日本市場でも提供されるGoogle検索アプライアンスの最新版。新機能「ユニバーサル検索」と、Googleが新たに開設した技術検索支援サイトに迫る。
Google検索アプライアンスの最新版「Google検索アプライアンスバージョン5.0(GSA 5.0)」(関連記事参照)が、10月11日から日本でも提供開始となった。同日の記者発表会では、「ユニバーサル検索」機能や新たに開設された検索技術提供サイト「Google Enterprise Labs」について説明があった。これらの特徴に迫る。
「情報を探す時間が、ビジネス環境ではコストにはね返ってくる」――グーグルの大須賀利一エンタープライズセールスマネジャーは、企業内検索の現状を語った。
検索技術は、とりわけコンシューマー分野において発達している。ユーザーは、どのWebサイトに情報があるか、どういう形式の情報かといったことを意識せず、1つの検索ボックスから情報を検索する。
企業内検索においても、同様のユーザーエクスペリエンスや、検索における無駄な時間を減らし、必要な情報にいち早くアクセスできる環境が求められている。
CRMやイントラサーバ、Webサーバ、ディレクトリサーバといった異なるシステムから情報を一括で探すことができれば、企業の生産性は上がる。そのような背景から、最新版では「ユニバーサル検索」の機能を追加。検索機能が強化された。
検索対象の強化
ユニバーサル検索は、Webサイトの違いなど異なる情報源から、1つの検索ボックスを通じて、情報をシームレスに検索するもの。例えば顧客情報を探す場合、これまではCRMやグループウェア、メールボックスなどのシステムを一つづつ検索して情報を得ていたが、1度の検索であらゆる場所の情報を集めることができるようになった。
ある会社の株価が知りたい場合、ユニバーサル検索機能を使うことで、その会社の株価やキーワードにひも付いた情報を一括で閲覧できる。「トヨタを検索すると、株価に加え、豊田市の天気やトヨタに関するイメージ画像などを一括検索できる」(大須賀氏)。
ECM製品に接続できるフレームワークも新たに実装された。「EMC Documentum」「IBM FileNet」「OpenText Livelink」「Microsoft SharePoint」のコネクタに対応する。これまでのバージョンで必要となっていたECM対応のコネクタを独自に開発するといった手間が削減される。
さらに、Google Apps内の情報も検索対象となった。旧バージョンでも、ファイルシェアやイントラネット、データベース、アプリケーションなどを対象に220種類のファイル形式を検索できたが、検索対象がさらに広がった。
Google Enterprise Labs開設
新製品の発表と同時に、Webサイトの将来のビジネス検索技術や検索対象範囲、セキュリティなどの改善情報を提供する「Google Enterprise Labs」を開設した。さまざまな検索技術を導入するための方法やサンプルコードなどが提供される。
例えば、キーワードを検索ボックスに入力すると、検索ボタンを押す前に、検索結果の候補がプルダウン型で表示される「入力即時検索」や、metaタグ情報を検索結果の右横に表示する「パラメトリック検索」といった「ユーザーの要望が多く、最新でクールな技術」(大須賀氏)を駆使した検索システムを構築できる。
日本語版の開設は予定していないという。
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