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サイト訪問者が逃げ出さないための道作りモバイルサイト活用術(1/2 ページ)

サイト訪問者をいかにとどまらせるか――これはPCやモバイルを問わずWebサイトに共通する課題。モバイルサイトの世界では訪問者の行動を迅速に追うことが課題解決のヒントになる。

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 Webサイトに訪れてくれた人をつかんで離さない――これは、Webサイトにおける永遠のテーマの1つといえる。サイト訪問者にとどまってもらうためには、訪問者が魅力と感じるコンテンツを常に取りそろえておくことも必要だが、訪問者がどのようにサイトを利用するのか、その動向を追うことでもユーザーをつかんで離さないためのヒントを得られる。

 携帯電話は、ユーザーが肌身離さず持ち歩く「ゼロセンチメートルのメディア」、コミュニケーションツールとして口コミを利用しやすいメディアといわれる。この特徴を利用し、モバイルサイトへの誘導方法では、雑誌やテレビ、交通広告など掲載したURLやQRコード、ほかのモバイルサイトに掲載した広告(またはクーポンサービスなど)、口コミの3つが、主に利用される。

 次に、サイトにアクセスした訪問者は、接触した情報に対して「閲覧」や「保存」「ダウンロード」などアクションを取る。そして自分自身の生活に役立てたり、知人にその情報を提供したりする。モバイルサイトを利用したマーケティングでは、この一連の流れをPDCAサイクルの一種「プレ・オン・ポスト」として考え、このサイクルを繰り返す仕組みをモバイルサイトに取り入れることが大切だとされている。


モバイルサイトでのプレ・オン・ポストのサイクル(オーリック・システムズ資料から抜粋)

 しかし、モバイルサイトとPCサイトで大きく異なる点もある。PCサイトでは訪問者が必要な情報をじっくりと探す(閲覧する)という特性があるのに対し、モバイルサイトでは必要最低限の情報しか利用しないというものだ。携帯電話の小さな画面環境が影響して、訪問者に提供できる情報量が少なく、ストレスを感じやすい、といったことがその背景にある。

 さらに、訪問者がモバイルサイトへアクセスするタイミングは、情報源に触れた瞬間にだけ集中するという。Webサイトの解析サービスを提供するオーリック・システムズの伊藤要介シニア・コンサルタントは、「例えば雑誌とモバイルサイトで情報を提供している某求人サービス会社では、雑誌を発行した当日だけモバイルサイトのアクセス数が多く、翌日以降は急速に減るという傾向にあった。雑誌で情報に触れてサイトに来た訪問者が継続的に利用するためにはどうしたらよいかという大きな問題を抱えていた」と話す。

 伊藤氏によれば、モバイルサイトではプレ・オン・ポストの中で起きている訪問者の行動を迅速に把握することが重要になるという。「なぜ、訪問者がサイトを利用しなくなるという理由を、ユーザーの行動履歴から迅速に探ることが大切だ」という。

 オーリック・システムズでは、ユーザーとWebサーバ間の通信パケット収集・蓄積して、リアルタイムに分析・リポーティングを行う「RTmetrics」ソリューションを提供している。2005年にはモバイルサイトの解析ソリューション「モバイルRTmetrics」を開発。NTTドコモとKDDI、ソフトバンクモバイル、ウィルコムの各端末からのアクセス状況をリアルタイムに解析できる。

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