世界一奇妙?なサーバの現在・過去・未来:もう1つの温故知新(3/3 ページ)
サーバといえば、インテルベースのWindowsサーバが情報システムの主役。だが、2007年10月に登場したLeopard Serverには、IAサーバとは別の指向性が見えてくる。
Mac OS X Serverは世界一ヘン?
Leopard Serverは最新鋭のUNIXサーバであり、その機能は実に多彩だ。Apache 2.0によるWebサーバ、ファイルサーバ、VPNサーバ、DHCP、DNS、メールサーバ、RADIUSサーバ、ストリーミングサーバ、ソフトウェアアップデート(パッチ)サーバ、スケジュール共有のためのDAVcalサーバ(カレンダーサーバ)やIM(Instant Messaging)サーバ、コンテンツ検索のためのSpotlightサーバやWikiサーバ機能もある。また、OpenDirectory(OpenLDAP)サーバを備え、ディレクトリサーバとして情報システムの中核を担うことができる。
また、Leopard Server特有の機能として、「NetBoot」というシンクライアント機能を標準装備していることが挙げられる。既に多くの大学での導入実績があり、神戸大学のように遠隔地に点在する複数のキャンパスを高速WAN回線経由で結んでNetBootを運用している例もある。
Leopard Serverは、エレガントで洗練されたGUIや使いやすい管理機能を持ち、UNIXの知識のない管理者でも容易に、かつ本格的な運用管理が行えるという異色のUNIXサーバだ。しかも、UNIXアプリケーションを利用したり、UNIXの管理手法をそのまま適用することもできるし、ローカルログインしてiTunesで音楽も楽しめる。
Leopard ServerはIAサーバの常識からすると、まさに世界一「変」なサーバかもしれない。それはアップル、いや、スティーブ・ジョブズ氏の歩んだ数々の困難と、曲折の歴史が産み出した賜(たまもの)といえるだろう。
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