VistaのSP1、企業向けの強化点は?
マイクロソフトは、2008年第1四半期にリリースされる「Windows Vista SP1」の新機能について、企業向けの強化点を説明した。
マイクロソフトは12月7日、「Windows Vista Service Pack 1(SP1)」の企業向け機能の強化点について説明した。
Vista SP1は、新たなファイルシステム「exFAT(Extended FAT)」が利用可能になったほか、RDP(Remote Desktop Protocol)の通信効率、スマートカードの認証方法、BitLocker機能などが改良された。
FATとはMicrosoftのOSで利用されるファイルシステム。FATファイルシステムの中でも、いまだに多くの記憶デバイスで用いられている「FAT32」では1ファイル当たりのサイズ制限が4Gバイトまでだったが、exFATでは16エクサバイトまでと大きく増大した。また、データの書き込み速度や削除速度が向上した。
RDPの通信パフォーマンスも向上した。データを圧縮して送信できるようになったことで「従来と比べ通信量が最大60%減少した」と、同社のWindows本部プロダクトマネジメント部でプロダクトマネジャーを務める原田英典氏は語る。
セキュリティ面では、スマートカードを利用したログオン認証に指紋認証が加わったほか、BitLocker機能も強化された。BitLockerとは、Windows Vistaに実装されたHDDの暗号化ツールで、鍵となるUSBメモリを接続することで暗号化を解除できる。Vista SP1では、指紋認証やピン認証などさまざまな認証方法が追加されたほか、一般的にCドライブを指すブートボリューム以外でも暗号化できるようになった。
リリース計画に変更はなく、2008年第1四半期後半を予定している。現在リリース候補版(RC1)は、同社のWebサイト「MSDN」「TechNet」などに登録するユーザーだけに配布されている。同部の部長である中川哲氏は「来週12月11日にはすべてのユーザーに対して提供できる」と強調した。
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