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Sambaプロジェクトがすべてのオープンソース開発者にWindowsプロトコル文書を提供へ(3/3 ページ)

Sambaプロジェクトのおかげでフリーソフトウェア開発者は、希望すればWindowsのネットワークプロトコルの文書を入手可能になった。契約には、フリーソフトウェア開発者にとって興味深い点が幾つか存在する。これまでの経緯と契約内容についてまとめた。

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PFIFとサブライセンシー

 Sambaプロジェクトは今回、文書を利用するための1万ユーロの料金の支払いと、SFLC(Software Freedom Law Center)の派生組織としてのPFIF(Protocol Freedom Information Foundation)の設立とを行なった。アリソン氏の説明によるとPFIFの設立は「Microsoftと契約する上で、法人格が必要だったからにすぎない」とのことだ。多くのフリーソフトウェアプロジェクトは法人格を有していない――そのために最近の例ではBusyBoxライセンス違反の場合も、訴訟はプロジェクトではなく開発者たちが個人として起こした――つまりフリーソフトウェアコミュニティーの普通のメンバーにとっては、PFIFの設立によって、文書を利用するために必要な手続きが簡素化されることになる。

 PFIFが実際にどのように運営されるのかという細部については、現時点ではまだ未定だという。しかしアリソン氏によると「正式なオープンソース開発者」であることを証明できればおそらく誰でも文書を利用できることになるだろうとのことだ。

 契約にこぎつけるためには妥協も必要であったとはいえ、アリソン氏が今回の決定に大喜びしていることは間違いない。アリソン氏はSambaプロジェクトを代表して、取材に対し次のように答えた。「われわれにとっては前進となる大きな一歩だ。皆、長い間このことに取り組んできたので、非常にうれしい。とは言っても本当のところは、実際に文書をこの手にするまでは、まだ信じられないという気持ちもする」。

Bruce Byfieldは、Linux.comとIT Manager's Journalに定期的に寄稿するコンピュータジャーナリスト。


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