毒ギョウザから拡大した中国産クライシス――品質管理とIT:オルタナブログ通信(2/2 ページ)
冷凍食品餃子の中毒問題を始め、ウイルス作成者の逮捕はどのような見方をすべきか? ほかにも初音ミク、動画サービス、HTML5、そして実名制などといったITにまつわる時事ネタなどを、独自視点から発信しているのがオルタナブロガーだ。
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動画サービスの認知度とこれから
吉川日出行氏「ナレッジ!?情報共有・・・永遠の課題への挑戦」で、動画サービスの認知度ランキング〜Stage6が結構強いというなかなか興味深いエントリーが投稿された。YouTubeやニコニコ動画がダントツの知名度を出しているが、吉川氏は「STAGE6」について注目している。というのも、自由回答で3人がわざわざ「STAGE6」を記入し、上位6位タイに入ったからだ。これからどうなっていくのかに注目したい。
そのダントツの認知度を誇るYouTubeやニコニコ動画だが、林雅之氏「『ビジネス2.0』の視点」の投稿YouTubeは規制からクリエーター支援のプラットフォームへでも触れられたように、既存メディアとの連携が進んできている。ビジネスともなると、大野元久氏「IT's my business」の投稿日本は映像コンテンツの配信に乗り遅れているかでも指摘されているように、収益を上げるのはまだ先のようだが。
これからの注目としては、大迫正治氏「大迫正治 REPEDANT BLOG」のYouTubeからJoost、huluへ: テレビを揺るがす動画Webサービスたちでも触れられたように、テレビと動画サービスとの関係だろうか。今年は特に、何か大きな動きがありそうな予感がする。注視したい。
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2010年にリリース予定のHTML5とは?
Webの世界は、日進月歩だ。だから、佐々木康彦氏「平凡でもフルーツでもなく、、、」の投稿HTML5をW3Cが2010年9月に正式勧告としてリリースを予定を見た時は、「そんなことがあるんだ」と驚いてしまった。HTMLの規格はHTML4で終わって、XHTMLに進化していくだけかと思っていたので、HTML5が、しかもこの先にリリースするとは。
かくいう筆者も、いまだWebサイトはHTML4でコーディングしている。趣味を中心としたページなので、なかなか組み直すのが大変になっているというのもあるが。
HTML5がどういう規格になるのか未知数なところもあるが、注目していきたいと思う。
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続・ネット実名制
前回に引き続いて、ネット実名制について触れておきたいと思う。
大野元久氏「IT's my business」の投稿必要なのは実名ではなくトレーサビリティというエントリーが興味を惹いた。「実名」ということばかりがクローズアップされてしまいがちな中、何が重要なのかという本質を見つめ直すキッカケになるだろう。
折田明子氏「Empowerment blog」の連載投稿は、No.2 匿名性の高い実名と匿名性の低い仮名が公開されている。これも大野氏のエントリーと重なるところがあるので、ぜひ合わせて読んでもらいたいと思う。そして、ネットにおける実名ということについて考えてみてほしい。
ここで、このほかに気になったエントリーを3つほど紹介したい。
先日行われた大学入試におけるICレコーダの不具合について、川上暁生氏「ITコンシェルジュの Try ! & Error ?」の投稿大学入試でICレコーダーの利用は無理!?において、「やめるというのも選択肢に入ってよいのでは」という、至極当たり前な提言がなされてている。筆者も同感だ。
ケータイが当たり前の世の中になった今、中寛之氏「情報インフラ24時 眠らないシステム」の投稿全ての携帯電話メーカーが特許侵害で訴えられる!?は、注目の内容だ。アメリカの話ではあるが、この訴訟の行方は見守りたいと思う。
パフェ好きの筆者にとって興味深かったのは、丸山義夫氏「ドーダスドニノようこそ!」の投稿パフェの食べ方で評価が変わるの?。筆者は男性だが、階層型の食べ方をしているだろうか? 個人的にはジャンボ・パフェを食べに行きたいものだが。
最後になったが、1月21日〜1月27日の週間アクセスランキングから、幾つか注目点を振り返っておこう。
今回、ランキングの1位に入ったのは、IT系ニュースでなければ、時事ネタでもなかった。「自家用車をやめてみました」(てくてくテクネコ)だったのだ。ある意味、興味深いことだが、コメントも多く寄せられており、なぜこのエントリーがランキング上位に入ったのか、見てもらいたいと思う。なお、加藤和幸氏は、予想以上の反響を受けて、続:自家用車をやめてみましたも投稿している。いまだ免許を持っていない筆者からすると自家用車以前の問題なのだが、「自家用車」一つとっても様々な立場、考えがあるのだなと痛感させられた。なお、この加藤氏のエントリーでは、またも田園都市線でダブルパンチも4位に入っていた。
2位に入った「アップルやグーグルに日本企業は何故勝てないのか?」(『ビジネス2.0』の視点)は、企業としてのIT業界について興味深い考察をしていた。今後、日本企業が浮上していくためにも、考える端緒になるかもしれない。
3位の「【雑談】TV局の現場的にはYouTubeは黙認?」(栗原潔のテクノロジー時評Ver2)は前回触れたものだが、やはり読者の関心も高かったようだ。
以上、1月24日から1月30日にかけてオルタナティブ・ブログに投稿された200近くのエントリーの中から、筆者の視点でピックアップさせていただいた。
しかし、200近いエントリーすべてを取り上げることは事実上不可能だ。この連載をキッカケにして、自らと興味が似ているブロガーを探してみるのもよいだろう。
オルタナティブ・ブログ全体の新着は「最新の投稿」から、またブロガーのカテゴリ別に探したい場合は「ブロガー・カテゴリー」からも探すことが可能となっている。RSS配信もされているので、リーダーなどを使って読むのもよいだろう。また、音声コンテンツとしてPodcast「オルタナティブ・ブロガー リレー」も配信されているので、いちど聴いてみてもらいたい。
ITの今を知る、新たな発見があるに違いない。
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