数々の新機能を提供するFirefox 3β4:Super Review(3/3 ページ)
Mozillaは現在、そのフラグシップソフトウェアFirefox 3の最終版を2008年第1四半期中にリリースすることを目指している。ここでは現在テスト段階にあるFirefox 3の最新ビルド「β4」を眺め、Firefox 3での変更点を見てみよう。
内部的な新機能
Awesomebarとブックマークマネージャの検索機能をもたらしたのは、ブックマークや履歴などのセッション情報をユーザープロファイルの中の小さなSQLiteデータベースに保存するPlacesという新しいモジュールだ。Placesは、Firefox 3の内部的な新機能(直接的にはユーザーの目に留まることはないかもしれない新機能)のうちの1つだ。
Firefox 3のレンダリングエンジンは、Firefox 1.5以降使われていたGecko 1.8ブランチから大きく進歩したGecko1.9だ。Gecko 1.9ではJavaScript 1.8と改良されたDocument Object Modelとがサポートされている。またマイクロフォーマット、オフラインWebアプリケーション、ユーザー編集可能なコンテンツ領域、クロスサイトXMLHttpRequestsのような、Web開発者にとって関心の高い新技術も幾つか導入されている。なおGecko 1.9はAcid2レンダリングテストに合格したGeckoの最初のバージョンだ。
Firefox 3では、Linux/Mac OS X/WindowsのすべてのビルドでグラフィックスのレンダリングにCairoライブラリが使用されている。最新のビルドでは、SVGフィルタ、アニメーションPNG、ICCプロファイルを埋め込んだ画像のカラーマネジメントなどの便利なサポートが追加されている。
より重要な点として、Firefox 3はCairoのおかげでより高速になっている。またキャッシュ機構と新しいガベージコレクタの改良により、RAMの使用もかなり削減されている。
そのほかの内部的な変更点としては、新しいスペルチェッカーのHunspellや、プロプライエタリのクラッシュ報告システムTalkbackのオープンソースの代替物であるBreakpadなどがある。
今後
Firefox 3の最終リリースまでには、さらなるβ版がリリースされる予定だ。リリース計画も公開されているが、最新の進捗についてはMozillaの週単位の状況会議の報告書を読んで追いかけることもできる。
Mozillaのクリス・ブリザード氏によれば、Firefox 3ではすでにFirefox 2以来1万2000個のバグ修正および改良が施されていて、最終版リリースまでにはさらに多くの修正/改良が確実に行われるとのことだ。Firefox 3はかなり充実したリリースになりそうだ。
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