軽量なソフトウェアから高機能なデスクトップを構築する:Leverage OSS(1/3 ページ)
あなたがお使いのLinuxマシンは、あなたの恋人にもストレスなく使えるだろうか。ここでは、PCをより快適に利用できるよう、軽量なソフトウェアでデスクトップ環境を構築してみた。
家にはノートPCと小型のPCがあるのだが、会社でやり残した仕事を終わらせるためにノートPCを使っているときにガールフレンドが遊びに来ると、彼女は小型のPCを使うしかない。その小型のPCには1GHzのVIAプロセッサと128MバイトのRAMが搭載されていて、Ubuntuがインストールしてある。Linuxをインストールしていてもなおブートに長い時間が掛かるのはご想像通りだが、それに加えてGNOMEの実行もあまりに低速なのでかなりいらいらさせられる。
フォーマットし直してFluxbuntuのような軽量Linuxディストリビューションをインストールするという手もあるが、その小型PCにはCD-ROMドライブがないということと、すでに10Gバイトのデータを置いてあるのでバックアップに長い時間が掛かるということを考えるとそれは避けたかった。そこで今回、彼女がPCをより快適に利用できるよう、軽量なソフトウェアを探してインストールすることにした。
デスクトップの軽量化/高速化には、使いやすさをある程度妥協する必要があるという問題が伴う。しかしデスクトップは彼女が使うので、高速でありながらも、彼女の家にあるUbuntuベースのコンピュータのGNOME環境と同じくらいにユーザーフレンドリなものにする必要があった。
まず始めに、Fluxboxデスクトップ環境のデスクトップ上にアイコンを表示させるために、iDeskをインストールした。アイコンを定義するには、デスクトップ上に表示させたいアプリケーションごとに ~/.idesktopの中に .lnkファイルを作成する。そこで例えばFirefoxへのショートカットを作成したい場合には、「touch ~/.idesktop/firefox.lnk」としてファイルを作成して、以下のような内容を書けばよい。
table Icon
Caption: Firefox
Command: /usr/bin/firefox
Icon: /usr/share/pixmaps/mozilla-firefox.png
Width: 48
Height: 48
X: 299
Y: 49
end
Captionの行はショートカットの名前を定義していて、画面にはこの名前が表示される。その次の行には実行ファイルのフルパスを書く。その次にアイコン画像(PNG形式かXPM形式)を指定して、その後アイコン画像の幅と高さを指定する。その次のXとYは、画面上でアイコンが表示される位置を表わしている。この数値はそのままにしておけばよいだろう。というのもiDeskの起動後はマウスを使ってアイコンを再配置することができるし、次回起動したときにはiDeskがその場所を覚えてくれているためだ。
さらに詳しくiDeskの設定を行うには、「cp /usr/share/idesk/dot.ideskrc ~/.ideskrc」を実行して設定ファイルをユーザーのホームディレクトリにコピーし、このファイルを編集する。そうすれば例えばフォントの種類/サイズ/色を変更したり、アイコンの透過/影/背景を設定したりすることができる。
なお今回は、PCManFMなどのGTKアプリケーションがTangoアイコンテーマを使用するようにしたかったので、内容が「gtk-icon-theme-name="Tango"」という一行のみである「.gtkrc-2.0」という名前のファイルをホームディレクトリに作成した。
また、GNOMEにより近い見かけにするためにfbpanelをUbuntuのレポジトリからインストールした。fbpanelを使えば、開始メニュー、起動バー、タスクバー、システムトレイなどが利用できるようになる。 fbpanelを使うためには、ホームディレクトリの中に .fbpanelというフォルダを作成し、その中にdefaultという名前の空のファイルを作成する。このファイルの中にデフォルトの設定ファイルの内容を貼りつけた後、好みに合わせて変更すればよい。なおファイルの中のGlobalセクションにある「edge = bottom」を「edge = top」に変更すれば、パネルをGNOMEのものに似させることができる。
Copyright © 2010 OSDN Corporation, All Rights Reserved.