アカマイ、富士通「FENICS II」へアプリ配信技術を提供
アカマイのアプリケーション配信技術が、富士通の企業向けネットワークサービス「FENICS II」に採用された。
アカマイは4月3日、企業向け業務アプリケーション高速配信サービス「アプリケーション・パフォーマンス・ソリューションズ(APS)」が、富士通の企業向けネットワークサービス「FENICS II」に採用されたと発表した。販売代理店契約も締結した。
富士通は、FENICS IIを利用したSaaSプラットフォーム事業にアカマイのAPSを活用。ネットワークの混雑状況に左右されずに、安定してWebアプリケーションを利用できるようサービス品質の向上を図るのが目的となる。また、APSをFENICS IIのサービスメニューとして販売する。
アカマイの小俣修一社長は、「クラウドコンピューティングの世界でSaaSによるサービスを安定して提供したい。富士通はシステムおよびネットワーク分野に経験の豊かな企業であり、理想的なパートナーだ」と述べた。
アカマイは世界71カ国のIPSなどと提携し、コンテンツやアプリケーションデータのホスティングと、インターネット上のルーティングを管理する専用サーバを3万台以上設置する。専用サーバ間では最大3つのルートでデータを伝送し、遅延抑止やパケットロスによる伝送品質の低下を回避する独自サービスを展開する。
「コンテンツ配信と同様にアプリケーション配信でも安定利用が品質の第一条件。遅延やデータロスがビジネスに損害を与える影響は計り知れず、システムとネットワークを一体的に最適化することが重要だ、われわれはこのソリューションを提供できるユニークな存在」(小俣氏)
すでに大手専門商社の1社が、4月下旬からアカマイの配信技術とFENICS IIを組み合わせてWebベースの受発注システムを本格運用するという。
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