米IBM Researchは4月3日、プレゼンテーションやクライアントとのやりとりなどを事前に練習できる仮想世界の「リハーサルスタジオ」を開発したと発表した。
IBM Researchはまず、IBMの社員向けに3D環境を設計。例えばIBM Global Servicesのメンバーはこのリハーサルスタジオにアバターとして集まり、自動車部品業界向けソフトウェアシステム実装について検討した。プロジェクトマネジャーが自動車部品製造スケジュールを、在庫過剰の場合、異なるサプライヤーから調達した場合など複数の設定でシミュレートし、その8時間の過程すべてを録画。後に再生しながら、重要なポイントの確認などを行ったという。
IBMは社内でのテスト運用の結果、教室などで講習を受ける形式と比較した場合、仮想トレーニングの学習効率および習熟速度は10倍、コストは10分の1になるとしている。
IBMは現在このリハーサルスタジオを、Second LifeやActive Worldsなど、ほかの仮想世界と統合するためのソフトウェアツールキットを開発中だ。
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