Web Consoleで行うリモート操作でのサーバ管理:Leverage OSS(2/2 ページ)
リモートサーバの管理を任されている方は、Webブラウザで利用可能なようにAJAXベースで作られた新世代のソリューションを試してみるのはどうだろうか。単純な作業やファイル管理程度の仕事をするのであれば、Web Consoleを試してみる価値は十二分にある。
Web Consoleの使用法
Web Consoleの起動は、Webブラウザからhttp://yourServerURL/webconsole /wc.plにアクセスすることで行う。1番最初のアクセス時には、管理者の名前、パスワード、メールアドレスを入力するためのセットアップ画面が表示されるので(Web Consoleは独自のユーザーリストを保持する)、必要な項目を入力した後にInstallをクリックすればここでの設定プロセスは終了である。こうした初回アクセス時に行われる設定の完了後、ログイン画面にてユーザー名とパスワードを入力すると、管理者にとってはおなじみのコンソール画面が表示されるはずだ。
Web Consoleでは、コンピュータのコンソールにて直接実行する作業のほとんどすべてが再現可能となっている。実際に幾つかのコマンドを試してみれば、バックグラウンドでAJAXインタフェースによるリフレッシュが行われているのに気付くだろう。例えばTabキーの押し下げによるコマンド補完機能でも、該当するコマンドが表示される際には短時間ながら待機メッセージが表示されるはずだ。なおデータの入力プロセスを別途必要とする一部のコマンド(suなど)で、これらが正常に動作しない場合はsudoersファイルの編集にて回避できるはずだ。
ここで実行するコマンドは、いずれも通常のWebサーバユーザーとして処理される。この仕様が問題を起こす場合は、suexec(Apacheの使用時)を用いてWeb Consoleを別ユーザーとして実行させる措置が必要となることもある。これに関連してセキュリティ上の観点からは、wc.plに対するアクセス制御の追加および、セキュアな接続の使用を検討するべきだろう。
Web Consoleに用意されている#コマンドを利用すると特殊な操作用メニューにアクセスすることができ、例えば#fileを実行するとファイル転送が行えるようになっている。同じく#managerコマンドでは、ファイルやディレクトリの簡易ブラウザとして機能する操作性に優れたファイルマネジャーが表示され、#settingsではWeb Consoleの設定変更、#usersではその使用を許可するユーザーの管理が行える。
Web Consoleは、単純なSSH接続よりも高機能であると同時に、Webminほどの手間をかけることなくインストールできるというメリットを有している。またセキュリティ面においてもWeb Consoleはこれら2つのオプションに引けを取るものではなく、実行上の要件も小さいのでサーバ側で問題を発生させることもないはずだ。確かにWeb Consoleには本稿で触れたような制限も一部付随しているが(sudoに関する制限やsuexecを必要とする可能性)、これらはいずれも回避可能なものばかりである。コマンドラインにて行う単純な作業やファイル管理程度の仕事をするのであれば、Web Consoleを試してみる価値は十二分にあるといっていいだろう。
Federico Kerekiはウルグアイ出身のシステムエンジニアで、20年以上に渡るシステム開発、コンサルティング、大学講師の経験を有している。
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