ITサービスマネジメントに産業革命を起こすTivoli：IBM Pulse 2008 Report（2/2 ページ）

IBMのソフトウェアブランド、Tivoliのカンファレンス「Pulse 2008」では、ITサービス／アセットマネジメントの進化に向けたIBMの戦略を読み取れる。

[石森将文，ITmedia]

企業資産のスマートアセットへの進化を促す

ソフトウェアグループ シニアバイスプレジデント スティーブ・ミルス氏

　「Tivoliは既存の企業資産を、IT管理された“スマートアセット”へと進化させる」とIBM ソフトウェアグループ シニアバイスプレジデント スティーブ・ミルス氏は話す。SOAやWeb2.0といったホットなテクノロジーも、それを支えるには高度なサービス／アセットマネジメントが不可欠なのだと述べる。

　「多くの企業では、ITオペレーションがサイロ化（縦割り）されてしまっており、共通のデータフォーマットやプロセスエンジンすら存在していないケースが見られる」とミルス氏。それに対しTivoliでは、ITILのベストプラクティスを背景に、固定電話が途中で切れてしまうことがないのと同様に、サービスマネジメントを高度に“産業化”させ、オペレーション効率はもちろん、ユーザーに対するサービスクオリティを向上させるという。

　「産業化されたITオペレーションは、よりグリーンなオペレーションでもある。データセンターにおいてはコストリカバリやチャージバックを実現し、“グリーンデータセンター”へと進化させる」（ミルス氏）

Tivoliからサーバルームの発熱状況を視覚化。このGUIから実際のコンフィギュレーションデータへ反映できるという。現状把握だけでなくサーバ構成のシミュレーションやロードマップ作成にも役立つ